——つまり親も子も、お互い好きなことをやるのがいちばんってことですよね。
渡辺俊美「そうそう、そういうことです。そして子どもは、小さいうちは肌身離さず、次は手を離さず、そのあとは目を離さず、最後は心を離さずっていうふうにやれば、ハタチからは勝手に自由になります(笑)。それが親としての最高の楽しみだし、あとは楽園が待ってますよ」
——俊美さんは昨年から女の子のパパでもあるんですよね。
渡辺俊美「いま八ヶ月です。ぷーちゃんって呼んでるんだけど、もう毎日ギューッとしてます(笑)。ギューッとしたときに、笑ってる感じが伝わってくるんだけど、抱っこしてるからその顔が見えない。そういうときは、その思いを歌詞に書いて、音楽にします。それが残すっていうことなんじゃないかな」
——今後のご予定は?
渡辺俊美「音楽活動としては、ライヴはいろいろやってるけど、そろそろアルバムを作る時間がほしいですね。あと、本も書きたいな。娘のこと、食に対すること、音楽をやって食べていくこと。最近は洋服も作り始めたので、創ることの意味を文にできたらなあって思います。心を動かすことをずっと続けたい。そして、ぷーちゃんを見守りたいと思います」
撮影 依田純子/photo Junko Yoda
文 廿楽玲子/text Reiko Tsuzura
渡辺俊美(TOKYO No.1 SOULSET)
1966年12月6日生まれ、福島県出身のアーティスト。1990年に結成したTOKYO No.1 SOUL SETのシンガー、ギターとして、1995年にメジャーデビューを果たす。その後、ソロユニットTHE ZOOT16も始動。2010年には、ともに福島県出身の松田晋二(THE BACK HORN)、山口隆(サンボマスター)、箭内道彦(風とロック)と猪苗代湖ズを結成する。2012年2月にTHE ZOOT16のベストアルバム「Z16」、ジャズ・コンピレーション「BRUSHING WORKS INTER PLAY -My Favorite Swings- selected by TOSHIMI WATANABE」、3月にTOKYO No.1 SOUL SETのアルバム「Grinding Sound」を発表。さらに6月に初のソロアルバム「としみはとしみ」をリリースした。様々なプロジェクトと同時に、川村カオリ、ジャズボーカリストakiko、土岐麻子、2BACKKA、サイプレス上野とロベルト吉野など、楽曲提供・プロデュースや、テレビ東京ドラマ「週間真木よう子」の音楽担当、映画『モテキ』の企画CDへの楽曲提供など、幅広い音楽活動を行う。ファッションブランド「DOARAT」ディレクターとしても活躍。
http://www.watanabetoshimi.com
TOKYO No.1 SOUL SET http://www.t1ss.net