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「こどものきもち」 Vol.2 渡辺俊美(TOKYO No.1 SOULSET)

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——リアルな失敗談ですね。

渡辺俊美「そのほうがおもしろいですから。成功の話なんて他人でもおもしろくないから、親のなんてとんでもなくおもしろくないよ(笑)。結局、息子は翌年に高校に行って、その後大学に行くことも自分で選びました」

——“選択する力”を親が子どもにつけさせることはできるということですね。

渡辺俊美「そうです。あとは、『こっちの道がいいよ』って子どもに興味をもたせて導くことはできると思うんです。たとえば美大に行かせたいなら一緒に美術館に行くとか、音楽好きだったらライヴを観に行ったりとか」

——それは親も楽しめますよね。

渡辺俊美「絶対楽しいですよ。親だって100点じゃないから、いろんなことをお互い話しあえたらいいですよね」

——子育てがクリエイティヴな制作に影響したことはありますか。

渡辺俊美「子どもは本当にエネルギーになりましたね。そういえばこの前、僕の弁当の本がドラマ化されるときに取材があって、その帰りに息子と焼き肉食べに行ったんです。そのとき息子に『パパ、僕を生んで失敗したとか、生まなきゃよかったとか思ったことある?』って質問されたんです。で、『ないよ、あるわけないじゃん。逆に離婚したり、ひとりぼっちにさせたり、悪いことばっかしてごめんな』って謝ったんです。それで帰ってから風呂に入ってたら、息子が後から入ってきた(笑)。本出してよかったなって改めて思った瞬間でしたね」

——そんなことがあったんですね。

渡辺俊美「やっぱり親は子どもを教育するというより、僕らが親としてつねに学んでいかないとダメだなって思います。今の時代に興味が持てなくなったら、子どもたちも親に相談することを諦めちゃうと思う。だから父ちゃん母ちゃんは輝いてないと。おしゃれして、うまいもの食って、そのために仕事して。それが一番健康的だよね」

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