——子育てをイベントにしちゃうのが俊美さんらしいですね。
渡辺俊美「そうそう、パーティにしちゃうっていうね(笑)。夜は仕事でいなかったりするけど、少なからず自分にできることは積極的にやったと思います。あと、うちはゲームやってもOKだったので、友だちがよく遊びにきましたね。それでずーっとゲームやってるから、『今日天気いいぞ、外行ってこーい』って声かけたり。意外とよく叱っていたような気もします。挨拶がなかったら、もういちど玄関から入れなおしたりとか。一方で、ごはんやおやつは作ったりしていたので、ただのうるさいオヤジではなかったように思います」
——子どもができて、ごはんの内容は変わりました?
渡辺俊美「いや、やっぱり自分がうまいと思ったものを提供しますね。あと、息子と『美味しんぼ』や『ザ・シェフ』を一緒に読んで、食に興味をもたせるっていうことをしました。僕は食べることが好きだから、早く一緒に外食したかったんですよね。コミュニケーションのツールとして、マンガとか共有できるものがあると会話が生まれるからいいと思う。いまなら『孤独のグルメ』とか、いろいろあるしね」
——親子で一緒に遊んでる感じがいいですね。
渡辺俊美「それは僕じゃなくて、息子が親に順応してくれたっていうのが大きいですね。僕は普通の職業ではないし、どうしても不規則な生活になっちゃうけど、“普通の親は……”とか思わないでいてくれた息子に感謝です」
——子育てするうえで心がけたことはありますか?
渡辺俊美「そうだなあ……やっぱり、離婚するときに息子が僕についてきた一番の理由は、食べ物だと思うなあ。『パパの作ったものはおいしい』って子どもが信用してくれてるんだと思います。食育は大事ですね。親が『今日はこれだよ』って出して、子どもは出されたものを全部食べる。『これは何入れたの?』とか、そんな会話は日々してますね」