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ベル・アンド・セバスチャン『ガールズ・イン・ピースタイム・ウォント・トゥ・ダンス』インタビュー

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──映画ではないとすると、このダンサンブルなサウンドはプロデューサーのベン・アレンによるところが大きいということでしょうか。

サラ「ええ、そうだと思うわ」

ボビー「ほとんどというか、ほぼ全曲そうだよね。彼はぼくらのアルバムに自分のハンコを押したかのように彼らしさが出ていると思う」

──また、これまで曲を書きためてからアルバム全体を形成していくプロセスだったようですが、今回はツアーの合間などで書いた曲をその都度ごとに磨き上げていったようですね。

サラ「スチュワートに関して言うならば、レコーディングに入ろうという段階でいつもより曲を持っていなかったの。足りないということで、その後にかなりの勢いで曲を書いていったのよね。私は前もってアイデアをけっこう持っていて、3曲くらいは完成していたの。あと2曲くらいあって、もう少し手直ししたいなという状態でレコーディングに入ったんだけれど、考えてみたら1枚のアルバムに私の曲が6曲も入ることはありえないし、そうしたくもなかったし」

ボビー「グラスゴーにあるスタジオである程度は前準備をしておいて、思いついたら作業するというのが身についているから、特にいつものレコーディングと違うということは意識しなかったかな」

──その完成前のマテリアルを持ってアトランタにいるベンのところへ向かったわけですね。

ボビー「そうなんだけど、ベンはぼくらがこんな感じにしたいんだって言うと、それを一旦思いっきり極端な方向へ持っていって、最終的にぼくらと彼で折り合いつけるというやり方をするんだ。え、そこまでやるの!?って、思うことは何度もあったよ(笑)」

サラ「ミキシングの時なんて、最初の1、2時間は誰も入るな!と言って、入れてくれないの(笑)。その段階では口を出せないんだけれど、ある程度出来上がったところで“入ってよし”というメールが届いて、初めて聴かせてもらうの。そこから手直しをお願いすることになるんだけれど、微妙な変化を彼は一切受け付けようとしないのよね。たぶん、彼の辞書には“微妙”という言葉は書かれていないんだと思う(笑)。“ちょっとだけ上げてもらえるかな”と頼んでも、ガン! と上げちゃうし。違いがわからない変え方をしてもしょうがないというのが彼の持論らしくて、その微妙な攻防を繰り返しながら、どこかで折り合いを付けるの。そうそう、この間もベンがツイッターに“頭にくるんだよな、あのバンドのヴォーカルが歌を0.25デシベル上げるとか言いやがって”ってポストしていて、誰のことだろうって笑ってたの」

──スチュワートのことですか(笑)?

サラ「絶対そうに決まってるわ(笑)」

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撮影 吉場正和/photo  Masakazu Yoshiba

文 油納将志/text  Masashi Yuno

編集 桑原亮子/edit  Ryoko Kuwahara

Belle And Sebastian / Girls In Peacetime Want To Dance(jake-sya)(BGJ-10229)

Belle And Sebastian

『Girls In Peacetime Want To Dance』

発売中

https://itunes.apple.com/jp/album/girls-in-peacetime-want-to/id928343472?at=11lwRX

http://www.amazon.co.jp/Girls-In-Peacetime-Want-Dance/dp/B00OGYUV14/ref=ntt_mus_ep_dpi_1

 

 

Belle And Sebastian

96年、スチュアート・マードックを中心にスコットランドはグラスゴーにて結 成。インディ・ギター・ポップの流れを汲んだサウンドと珠玉のメロディが生 み出すハーモニーで、唯一無比の地位を確立。数多くの作品をUKチャートに送り込んだ。また、マーキュリー・プライズやブリット・アワードなど数多くの名誉に輝いており、高い評価を得ている。その人気は衰えることなく、現在も多くの人々

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