薬の副作用を原因とする殺人事件が発生。処方した医師は窮地に追い込まれるが、やがて事件は意外な方向に−−−。本作は名匠ソダーバーグ監督が映画界を離れるにあたっての“最後の劇場長編”(次回作『恋するリベラーチェ』は米ではTV映画として放送)である。そんな節目の一品で彼は、脚本や役者の味わいを絶妙な感度で引き立てるマイスターぶりを発揮。サスペンスの教科書と呼びたくなる見事な総仕上げとなった。こんな去り方をされたのでは「もっと!もっと!」と最大級の副作用を主張せずにいられない。ソダーバーグ、カムバック!