アヴちゃん「私、何読むかなあ。あまり新しいものを開拓しなくて、『火の鳥』は何編とかいっぱいあるから、望郷編をたまに読んだり。『ガラスの仮面』は面白いな」
志磨「僕、速水真澄(『ガラスの仮面』の登場人物)から花束もらったことある」
アヴちゃん「えっ、すごい! 紫やった?」
志磨「もちろん」
アヴちゃん「やだ、妬いちゃう」
志磨「これはね、自慢したくても誰にすればいいかわからへん。男の人はみんな読んでないし」
アヴちゃん「女の子も、今の子はわからへんよね」
志磨「『ナントカ芸能から花束届いてるけど』って言われて」
アヴちゃん「『大都芸能』?」
志磨「そう(笑)」
アヴちゃん「私あの、毒のシーンが好きやねん。『二人の王女』のオーディションに乗り込んで、カタカタカタって台所の戸棚から薬ビンを取って、『毒……』って言って、審査員がゾーッとなるシーン。『毒、私がこれを手に入れたことは誰も知らない。あの人。いつだって身勝手に生きていた。笑ってらっしゃい、それもこれで終わるーー』。で、最後入れんと、『私の、切り札』って戸棚に直して、また料理を作って終わんねんけど、審査員がはあ~ってなって。レベルが違う、って。それが全編の中で一番好き。……紫のバラ、すごーい。いいなあ」
志磨「すごいでしょう。嬉しすぎて、こんな花束が届いたというのをブログに書いたの。『これは、芸能界でも一流の人しかもらえない。速水真澄から花束が届いたってことは、つまり芸能界で一流という証なのです』って書いたら、お客さんからコメントきて。『志磨さんはいつから芸能界に仲間入りされたんですか?』って」
アヴちゃん「『ガラスの仮面』読めや~!」
志磨「『そういうことで一喜一憂するような人だとは思いませんでした』って」
アヴちゃん「今から漫画喫茶に行ってください!!」
志磨「今すぐ行け! 義務教育やぞ!」
アヴちゃん「ほんまやで! 『ガラスの仮面』は義務教育やぞ! それ、ちょっと嫌やなあ」
志磨「何も言わへんかったけど」
アヴちゃん「あー、シカトしたんや。志磨くんのファンはセンシティブやねん。Soセンシティブ! 傷つきやすいかわいこちゃんたちばかりですから。でも今回はみんな傷ついてないみたいね」
志磨「ホント? 二回目にもなると『ふーん』みたいな? 狼少年」
アヴちゃん「免疫がついてきてるから」
志磨「『そうなんやー』って」
アヴちゃん「『次なんやろー』って?」
志磨「僕は結構へこんでるんやけどなあ。この話、初めてするわ」
アヴちゃん「言いたいことが広がるかもしれへんよ」
志磨「ああ、確かにね。まあ…… レコーディングの前日に、決めたのね。メンバー3人に『活動を終えよう』って話をすることを。でも、そういうこと(活動終了)を決めてからレコーディングするのってなんか嫌やなと思って。せっかく悩んで悩んで作ったものに、作品と関係ない気持ちが入り込むのは嫌やな、って。だから全部録り終わったらメンバーに話そうと思って」
アヴちゃん「え、最近?」
志磨「あっ、ちがうちがう。今回の僕の1人のじゃなくて、その前、夏に出した5曲入りのやつ」
アヴちゃん「ああ、『ヒッピーズ』?」
志磨「そう。『ヒッピーズ』を録り終わったら言おう、って。で、レコーディングが終わった次の日に、メンバーに『ちょっと、お茶しよっか』って声かけて」
アヴちゃん「お茶じゃ済まないけど。で、みんなと話して」
志磨「うん。喫茶店の個室をとって…… ここ一年ぐらいの制作とか活動が大変だったのは4人は周知やし、むしろ4人しかしか知らんことやけど……。まあ、ここで1回止めましょうって言って、『うん』ってなって」
アヴちゃん「志磨くんの決断やったんやね」
志磨「うん、まあ、そうね。僕が言いだして、このバンド組んだから、最後を言い出すのも僕かなあと思って」
アヴちゃん「なるほど、そっか。逆と思ってる人も多いやろね」
志磨「ああ、みんなから『抜けます』って? いや、僕ですね」
アヴちゃん「なるほどね。占い通りですね」
志磨「そうやね……」