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tofubeats『First Album』インタビュー(前編)

——これがいいとわかってもらえる世の中だったらいいな、と?

tofubeats「いや、ちゃんと説明すればいいとわかってもらえるとは思うんです。だからちゃんと説明できればいいな、少しづつ説明の精度を上げられればいいなって」

——じゃあ説明の精度として、『lost decade』の時より上がったと。

tofubeats「上がったというより、わかりやすくはなったと思います。”ディスコの神様”単体より、シングルというものが入ってて、かつそうじゃないものが入ってるアルバムは、どういうことがやりたいのかというわかりやすさはあると思います」

——そのために全体でのシングルの置き場所も考えたり?

tofubeats「俺ならこう並べるってだけですね」

——それはDJの時の感覚?

tofubeats「そうですね。普通のメジャーアルバムだったら”Don’t Stop The Music”はここに置かないだろうから、それはありますね。

1曲目に”20140809 feat. lyrical school”、2曲目に”#eyezonu”は置かないだろうし。でもこれで始めたらすごい自分のアルバムになるというか。人のアルバムじゃないよって意味も込みで、この曲から始めたくて」

——うん、これが”poolside feat. PES(LIP SLIME)”から始まったら全く違うアルバムになっていただろうというのはすごくよくわかります。今作でのフィーチャリングはどういう風に選んだんですか?

tofubeats「lyrical schoolは僕がずっとプロデュースしてて、僕名義の作品でも参加して、お互いい関係で。本当は曲が書きたかったんですけど時間がなくて、前回もアルバムの納品に一番近いライヴをイントロで使ったんで、今回もそういう感じにしたいなと思って、ライヴが一緒の日に最後にこっそり録ってるから『音楽最高』と言ってくれと仕込んだ感じです。PESさんに関しては、元々”poolside”は2年前に作っててネットでずっと上がってたんです。それをレーベルの担当の方がすごく好きでいつか曲にしたいと言ってくれて、PESさんと合うだろうという話もずっとされてたんですよ。それで一緒になって録れそうだからってことで、形になりました」

——それは実際に一緒に作業をやったってこと?

tofubeats「そうです。曲はもうあったので、リリックを書いてもらって、スタジオに入って録って、細かいディレクションをしました」

——PESさんのリリックの印象は?

tofubeats「めちゃくちゃ良かったですね。リア充はすげえなあ、みたいな(笑)。サーフィンに行きまくってる感じとかいいですよね。その日も早めにレコーディングが終わって、『すげえ、海に間に合うじゃん!』って言ってましたから」

——tofuくんと真逆ですね(笑)。

tofubeats「だからいいなと思ったんです。藤井隆さんとやるのとはまた違った良さがあって」

——光があると闇が際立つ。

tofubeats「そうです(笑)。今回はアルバム全体がそうですよね」

——そう、本当にそれは思った。

tofubeats「両方ないとどっちかわからないですからね。で、新井(ひとみ)さんとは一度新井さんの作品でご一緒させていただいたことがあるんですが、その時にすごい手ごたえあったのでもう一度やりたくて。それでこちらの名義の作品でやらせてもらいました。女子流がかっこいい路線でやってるんで、また違う感じがいいかなってことでこういう風にして。LIZはMad DecentというDiploのレーベルと一緒にBBCのラジオ出た時になにか一緒にやりましょうってなって、その流れで俺に興味をもってくれたアーティストが何人かいたんですけど、特にLIZがやりたいって積極的に言ってくれたんです。俺もLIZが好きだったし、じゃあやりましょうと。これに関しては向こうにトラック何曲か投げて一番好きだったものを使ってもらいました。ずっとなかなかハマらなかったんだけど、このパラパラが出来て、いい具合に破れかぶれ感が出てよかったです。BONNIE(PINK)さんは、”衣替え”を『ディスコの神様』のEPに入れるために作ってた時からずっと一緒にやりたくて。EPの時はタイミングが合わなかったんですけど、このアルバムを作る時にもう一度オファーしたら大丈夫になったので、アレンジを総とっかえしてやってもらった感じです。僕、ワーナーのアーティストの中でBONNIEさんが一番好きなんですよ」

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