――恋愛といえば、以前アヴちゃんにインタヴューした時、「バンド活動が充実していると恋愛も必要なくなる」と発言していたんですよね。
アヴちゃん「そうなんですけど、あれから考え方が変わったんですよ。獄門島一家もあったし女王蜂の活動も再開して、ずっと満たされ続けていて、自分が作ったお庭の中でホンワカしていられちゃうから、私は多分、自分を傷つけたいから恋愛をしてるんやなあと気付いて」
小林「でもそれは、自分の感情の振り幅を確認してるってこともあるのかな」
アヴちゃん「どうなんでしょう。私ってあまり人のことを考えたりしないんですよ。でも特定の人に対してはすごく考えてしまう。ほんと、楽しいんです。幸せなのか幸せじゃないのか、私、傍から見ていてすぐに分かるの」
Chara「私も分かりやすいよ」
アヴちゃん「そうそう、Charaさんには絶賛失恋した瞬間にお会いしたんですよね」
――そういうアップダウンはパフォーマンスにも現れる?
アヴちゃん「ライヴ中はその人のことは一切考えたくないから、出ないと思う。でも説得力は増すはず」
Chara「私の場合は出るわね(笑)」
小林「出るどころじゃないですよ!(笑)」
Chara「一度ひどかった時があって、ライヴの1曲目は鍵盤を弾く曲だったんだけど、泣いちゃって……」
小林「歌えなくて、インスト曲になってしまいました(笑)」
――曲作りも、恋愛をしていないとできないもの?
Chara「いや、基本的にどんな時でも書ける。子育てもあったし、時間がなくてもどんな時でも作れなきゃ、20数年も音楽活動は続かないよ。ただ、その時々に自分がどういう意識で言葉を使うのかによって、変わってくる。昔はオリジナリティにこだわって、人とは違う言葉を使いたいとか思いながら書いていたけど、何年か前から、その辺に落ちてる言葉を使いたいと思うようになって、今は日本語が結構シンプル。でも歌い方やアレンジの表現で色々深みを与えられるし、ここ数年はそれが面白いなって思ってるの」
(後編へ続く)
撮影 中野修也/photo Shuya Nakano
スタイリング(Chara) 小川恭平/styling Kyohei Ogawa
ヘアメイク(Chara) 柳澤宏明/Hiroaki Yanagisawa(Eight Peace)
文 新谷洋子/text Hiroko Shintani
Chara
Tops Model’s Own , Skirt Stylist’s Own , Boots ¥17,064 (LABORATORY/ BERBERJIN® )
BERBERJIN® tel 03-5414-3190
LIQUIDROOM 10th ANNIVERSARY~オルタナの女王決死戦~ Chara×THE NOVEMBERS VS女王蜂 -NeoL NIGHT-
出演:Chara×THE NOVEMBERS/女王蜂
日時:2014年9月22日(月/祝前日)
開場:19:00 開演: 20:00
会場:リキッドルーム
前売券 発売中 4,200円(税込/1ドリンク (500円)別途) 前売券取り扱い箇所:チケットぴあ(Pコード 236-998)、ローソンチケット(Lコード74573)、イープラス、リキッドルーム
問:03-5464-0800(リキッドルーム)
Chara
1991年9月、シングル「Heaven」でデビュー。1992年の2ndアルバムでは日本レコード大賞ポップ、ロック部門のアルバム・ニューアーティスト賞を受賞。1996年には女優として出演した岩井俊二監督の映画『スワロウテイル』が公開され、劇中のバンドYEN TOWN BANDのボーカルとして参加して制作されたテーマソング 「Swallowtail Butterfly〜あいのうた」が大ヒット。1997年のアルバム『Junior Sweet』は100万枚を超えるセールスを記録。2014年7月にはシングル「ラッキーガール」を発表。音楽的探求のもと、新たな作品を発表し続けている。
アヴちゃん(女王蜂)
バンド「女王蜂」ヴォーカル。2009年神戸にて活動開始。2011年3月に初の全国流通盤アルバム『魔女狩り』をリリース。同年9月、アルバム『孔雀』でメジャーデビュー。収録曲“デスコ”は映画『モテキ』のメインテーマに抜擢され、映画にも出演した。2012年5月、メジャー2nd『蛇姫様』をリリース。2013年2月より約1年間の活動休止期間を経て、2014年より女王蜂の活動を再開することをアナウンス。2月22日に渋谷AXで復活ライヴ「白熱戦」を行い、その後単独公演「灼熱戦」を各地で開催中。現在ライヴを中心に精力的に活動している。
THE NOVEMBERS
2005年に結成した日本のオルタナティブロックバンド。2007年にUK PROJECTから1st EP”THE NOVEMBERS”をリリース。2012年からはiTunes storeで世界62か国への楽曲配信を開始。海外バンドの来日公演のサポートも増えTELEVISION,NO AGE,BORIS, BO NINGEN,Wild Nothing,Thee Oh Sees,ULTERIOR等とも共演。そして、台湾の「MEGAPORT FESTIVAL」にも出演し、国内だけでなく海外からの注目も高まる。2013年10月、自主レーベル「MERZ」を立ち上げ更なる躍進中。2014年7月にはFUJI ROCK FESTIVALに出演し、10月から開催されるTHE NOVEMBERS 5th album and Tour – Romancé –のファイナルは新木場スタジオコーストにてワンマンライブを行う。2014年10月15日5th アルバム『Rhapsody in beauty』をリリースする。詳しくは下記HPにて。