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『VXV』スペシャル対談:OKAMOTO’S×黒猫チェルシー(前編)

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——それぞれのパート同士はもちろん話し合うけど、それ以外のパートの人とも話しあいましたか?

ハマ「それが俺らの似たところなんでしょうけど、あまり話さないんです(笑)。やってる作業は見てるけど、『俺はこう弾くけど、そっちはどう?』というような話はほとんどなかった。でもベースをどうしたらいいかわかんなくて、こんな感じかなと思って弾いてたら、がっちゃんがボソッと『ベースはこれしかないよ』って言ってくれて。それで『そうだよね』ってひと安心、みたいな(笑)。で、ヴォーカル2人はフレーズを練ってて、ギタリストは“精神と時の部屋”に入っていって……(笑)」

渡辺「そう、この2人だけがスタジオ入って、俺らはそれを遠くから見てるみたいな」

コウキ「あの光景を見てる時って、みんなどういう空気感だったの?」

ハマ「なんで喋んないんだろうって思ってた(笑)。無言でずーっとやってたよね」

コウキ「考えてたんだよ(笑)」

渡辺「で、2人ともフレーズ考えて、ちょっと1回やってみようっていうのを、お互い技出し合うみたいな感じでやってて」

コウキ「お互いにいつまでもやってて終わりが見えないから、ショウ君がいきなり『今の良かったんじゃない?』って入ってきたり(笑)」

——キーボードは?

渡辺「がっちゃんがキーボード弾いてる時、みんなはスタジオの外でYouTubeを観てたんです(笑)」

宮田「イントロのフレーズとか、わりとキモなのに1人で、『あれ、なんか……お、おう……』みたいな感じ(笑)」

一同 (笑)

岡本「ハマ君に、『最近これが面白いねん』とか言ってYouTubeを観せてもらって、『おお、めっちゃええやんー』とか言ってる間になんか作ってた(笑)。全然気づいてなかった」

コウキ「でもがっちゃんがアレンジしたあのイントロはいいよね」

ショウ「かなりいい。ちなみに俺はがっちゃんと一緒に作業してました」

渡辺「でもその頃ちょうど歌詞の話になって」

宮田「ショウ君はずっと見てくれてたけど、でも歌詞の話しようかってなって出ていく時、『頑張って……』みたいな(笑)」

ハマ「呼んでくれればいいのに!」

ショウ「OKAMOTO’Sのレコーディングは、わりと俺以外は新しいアプリを探していたり、ゲームやってるんです(笑)。その中で、俺がコウキに『もうちょっとこうして』と言ってる最中に、たまに思いついたように2人が口出すみたいなパターンが多くて」

コウキ「それまでの流れがあるのにね」

ショウ「そう、急に『もっとクレイジーに弾いて!』って入ってきたり」

コウキ「さっきここまでいって、上手くいってたのに!みたいな(笑)」

ショウ「でも今回は、がっちゃんという、めちゃめちゃ信頼できる存在がいたおかげで、『ちょっとくらい離れられるかも』ってその場から離れた部分もあるんですよね(笑)」

宮田「……僕、頑張ったよなあ」

一同 (爆笑)

渡辺「終わって俺んちに来た時、がっちゃんが『あのレコーディングでショウ君との絆が深まった』って言ってて(笑)」

レイジ「全員と深まるはずなのに、ショウ君とだけだったっていう(笑)」

ショウ「俺らはいつもアレンジの時に苦労することがあって。基本的に音楽的な理論をあまり持ってないんですよ。サビの最後にこういうコードにしたらおいしく展開できるねという話などがすぐにできない。勘でしかできてないんですよ」

——うん、感覚でね。

ショウ「そう。だから時間もかかるんです。今回、誰が発案してもまとめるのが大変だったんだけど、がっちゃんがそこをわかってやってくれていたからすごく楽で。普段は俺がコントロールルームで『うーん、いいと思う』みたいなあやふやな中でやってたことを、『それ違う、こっち』、『いいと思う』って的確な判断をしてくれて、めっちゃ頼りになるなぁって思ったんですよ」

——影のバンマスだった?

ショウ「バンマスでしかなかった(笑)」

コウキ「プロデューサーみたいな感じ(笑)」

宮田「僕はそういう作業すごい好きなんですよ」

ショウ「俺もそうなんだけどね」

宮田「だってこの8人で集まったら、僕は完全にキーボードですし」

渡辺「ベース弾いてないよね」

コウキ「あのオルガンの入り具合は良すぎだよ」

宮田「オルガンも、みんなで録った時の音が気に入らなくて、後で録り直したんだけど、その時には誰もいなかった(笑)」

一同 (笑)

宮田「でも俺がやったのはラッピングみたいな感じなんで」

コウキ「でもあれがないと」

レイジ「最高でした」

ショウ「全部出来上がってみて、色んな偉大な先輩とやって『うわあ、すごいな』って感じることもたくさんあったけど、黒猫もやっぱり相当すごいなと改めて思いましたね。ミュージシャンとしてのスキルとプレイヤーとしてのテクニックがすごい。めちゃめちゃ楽しかったし、お互いツボがわかった状態で、答えをわかって探してたし。そこって意外と難しいんですよ。お互い違うフィーリングにいっちゃうと、音や言葉って答えが見つけづらいものだから」

渡辺「ツボは、だいぶ前からわかってる感じがしてたよね」

ショウ「だからこそツインドラムがオッケーだったし、息が合ってるというかね。2日でできたことが証明してる」

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