——曲ができる行程はバラバラなの?
Alec「曲ごとにバラバラだけど、メロディからできることが多いかな。誰かがAメロとBメロとサビを持ってきて、そこに誰かが持ってきたCメロが加わったりして。そこからみんなでアレンジを考えていって。だからセッションっていう感じでもなく、変な作り方ではあると思うんですけど」
——それぞれがパーツを持ち寄って、構築していくっていう。
Alec「そう。1回ライブでやってみて、ビミョーやったら変えるし。今回のアルバムもそうやったけど、レコーディングして変わったものも多いっすね」
Chew「レコーディングしてやっとこういう曲やったんやってわかることも多いよな」
Bob「今回のレコーディングでメロディが増えたりもしたし」
——作詞作曲、アレンジ、プロデュースのクレジットがすべてHAPPYなのも、全員がメインソングライターであり、アレンジャーであり、プロデューサーでもあるからそうなってると。
Alec「そう。ホントにみんなで作ってるから。あと、1人の名前がクレジットされていると、そいつにだけ多く金が入るじゃないですか。それはヤだなって。メンバーみんな同じように曲に関わってるし、音楽に費やしてる時間は同じだから」
Ric「歌詞もだいたいそのメロディを持ってきたやつが付けていて。そっからみんなで仕上げていくっていう」
——この1stアルバム『HELLO』に収録されてる10曲は、先行シングルに収録されたものも含めて、既にライブでやってる曲も数多く収録されてますよね。
Chew「そう、ほとんど前からあった曲ですね」
Bob「基本的には全部ライブでやったことある曲やな」
Alec「そうやな。ライブであんまりやったことない曲は上京してからプリプロで作り込んで」
——そういう意味では結成してから現在までのベスト盤的な要素もあると思うし、タイトルどおり挨拶代わりの1枚で。
Alec「そう、まさにいままでのベストであり、始まりの1枚っすね」
——32分、全10曲で構成するのは意図的でしょ?
Alec「そう。10曲というのはずっとイメージがあって。これがベストなバランスやって。何回も聴きたくなると思うし。レコーディングはめっちゃ楽しかった」
Chew「けっこう実験的な録り方もしたしな」
Alec「シングル(『SUN』、『Wake Up/Lucy』)のレコーディングと地続きで時間かけて録れたのもよかった」
Chew「『Wake Up/Lucy』はアメリカのライブやったときに先行で売ったんですけど。全部なくなって気持ちよかったな。
Bob「途中からチップ制で売ったりして(笑)」
Chew「結果的にそっちのほうが儲かったっていう(笑)」
——最高だね、そのエピソード(笑)。さっき実験的な録り方をしたって言ってたけど、たとえばどういう試みをしたんですか?
Chew「一つひとつの音のイメージに近づけるようにマイクの位置を変えたり。いままでそんなことしたことなかったんで」
Alec「アンプからめっちゃ遠いところで録ったり、逆にアンプの近くにマイクを2本立てたり。エンジニアも楽しみながらいろんな提案をしてくれて」