kisimari「自信なさそうだな~というのは会って話すと分かる。なんて言うかナウシカの肩に乗っているキツネリスみたい(笑)。大丈夫だよって、こっちが安心させないと噛み付いてくる感じ。そういう野性っぽさはあるよね。多分、自分の外の世界に対して恐怖というか心を許さないところが絶対にあって。そういう子って本当言うと撮りづらいんだけど(笑)。でもその野性っぽさって普通の被写体は持ってないから。そういう意味で、ありのままを出してくれたと思うし、私が撮影で指示したことに真剣に向かってきている感じが伝わってきた。普通の人じゃない感じの……ちょっと狂気なところもあるし」
フジワラ「そう、表現の仕方が独特。そこが面白さかも」
マイカ「ここ数年、キシマリさんとの作品撮り以降、ISETANのモデルやKORGのショルダーキーボードのイメージモデルを経験したり、私にしかできない表現が音楽以外にもあったんだという発見がありました。言葉や音を発したりする自分ではなくて、ひとつの画面に収まりながら、その中で表現することが自然な行為なんだと思えるようになりましたね」