ーそうですね、裸のラリーズ、あるいはバンドと交流が深いBO NINGEN、それこそ日本のミュージシャンでいえば灰野敬二さんだったり、あなたの中のイメージで繋がるものがありますね。
ファリス「そうそう、BO NINGENもラリーズから影響を受けてるんだろうし。灰野敬二って、フラワー・トラベリング・バンドをやってた人?」
ーではないですね。ロストアラーフとか不失者とか。
ファリス「へえー」
ーちなみに、ラリーズで一番好きな曲は何ですか?
ファリス「一番好きなのは、うーん……やっぱり、“Enter the Mirror”かな。ラリーズってノイズ・バンドのイメージが強いけど、サイケデリック・フォークみたいなこともやってて、そこがまた好きなんだよね。ものすごいノイジーな音を出してる反面で、それとは真逆のこともやってて、そういう二面性を持ってるところに惹かれるっていうか」
ーただ、やっぱり、そこに「黒」ってキー・カラーとして出てきますよね。裸のラリーズにしても灰野さんにしても、BO NINGENも「黒」のイメージがありますよね?
ファリス「そうだね、たしかに……黒を意識してたわけじゃないけど、何だろう……いま言ったバンドのどれも、激しさとか、極端さみたいな部分で繋がってるのかもしれないね」
ー色でバンドを選んでたわけじゃないけど、ってことですよね。
ファリス「気がついたらそうなってたっていうか……自分の好きな音楽を集めたら、自然とそっち方向を向いてたってことなんだろうね」
ー逆に、いくら好きでも60年代や70年代のピンク・フロイドみたいな、ああいう派手な衣装は着ないと思うんですけど。
ファリス「たしかに(笑)、ただまあ、ああいうファッションが似合う人もいるよね(笑)」