—“ブルックリン最終出口”と対をなす曲ということで“今日も生きたね”ができたわけですね。着想はどんなところから?
小林「もともと、自分たちなりのアンセムっていうのを漠然とテーマに作り始めたんですけど、そうなっていったときに、自分がこれまで『アンセムだな』と思える曲とか、たくさんの人に愛されてるなと思える曲を振り返ることがあったんですね。オリジナル・ラヴとかキリンジとか。音楽的なところでいうとですけど」
—私はこの曲には荒井由実のニュアンスも感じました。
小林「ユーミンはそういうテーマに関わらずずっと聴いてるので(笑)。“翳りゆく部屋”とか“ベルベット・イースター”とかはちょっと意識したところはあるかな」
—あと、レディオヘッドの“ハイ・アンド・ドライ”とか。
小林「あー、レディオヘッドっていうか、『アンセムってなんだろう?』って話をチームで割と長いことしていて。アンセムって応援歌とか祝歌とか聖歌とか、いろんな意味があるんですけど、俗世間的な意味でいうとキラーチューンとか
代表曲っていうイメージもあるじゃないですか。だから自分たちはどっちを狙うのかという話をして、あらゆるパターンを想定していった上で、やっぱり祝福するようなものを作ろう、と。で、そっちのアンセムで言うとレディオヘッドで言うとなんだろうね?“クリープ”の歌詞はそうか?って話になったりはしましたね」
(中編へ続く)