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デボラ・ハリー、グレース・ジョーンズ、バスキア、キース・ヘリング、そしてマドンナ。NYの80年代を赤裸々に記録したMaripolによる『MARIPOLA X』インタビュー

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デボラ・ハリー、グレース・ジョーンズ、バスキア、キース・ヘリング、そしてマドンナ。NYが最も刺激的だった70年代後半から80年代、自身を含むその中枢にいたアーティストたちをポラロイドカメラで撮り続けたマリポル。意図的ではなく、感情や興味の赴くままに切り取られた人々の姿は、それゆえにより赤裸裸に当時の空気を伝える。官能的でありながらもどこかイノセントな視点を持つそれらの作品とともに、69作の詩や日記までもが収められたマリポルによるアートブック『MARIPOLA X』がBOOKMARCにて限定発売される。サイン会のために来日を果たした彼女に、多岐にわたる表現について、過去、そして現在の活動について、話を聞いた。

 

—あなたは1977年にボーイフレンドだったEdo Bertoglioからポラロイドカメラをプレゼントされたことから写真を撮り始めたということですが、エコール・デ・ボザールの美大生だった頃から写真には興味があったのですか。

Maripol「ボザールでの最初の1、2年間は全てのアートフォームに接することができ、その中にもちろん写真もありました。自分で現像をして、モノクロの写真を使っていたこともありましたが、私は彫刻という分野を選び、そこから建築に興味を持つようになり、ファッションに興味があったのでそれらの知識を活かして立体的なアクセサリーなどを作るようになりました。だから元々写真には多少の興味はあったし、実は私の祖父、父、叔父、兄もみんなフォトグラファーだったので生活の中に自然に写真があったのです。

1976年に写真家だった彼とNYに来たのですが、当初、私は彼のミューズであり、彼の撮影のためのキャスティングなどもしていました。その後、カメラをもらって、一緒に写真を撮ったり、違うアングルから撮影したり、彼と相関的な仕事ができるようになったのです。おかしかったのが、彼はすごくお金をかけて現像しなくてはいけなかったのに、私はポラロイドだったから即座に仕上がってしまっていたことですね(笑)」

—現像で加工を加えるより、ドキュメント的な要素が強いポラロイドのほうがあなたの趣味に合っていたというのもありますか?

Maripol「一番の理由は、大学でアンディ・ウォーホルについても学んでいたのですが、彼がポラロイドで写真を撮っていたこと。彼はみんなが憧れるマスターでしたから、そこにインスピレーションを受けたのは間違いないですね。あと、私がやっているのはトランスファー・ポラロイドというもので、ポラをネガのように使ってより良い紙に起こして、更にそれをデコレートしているのですが、表現方法として自分に適していたのだと思います」

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