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未知のビートを求め、既存の概念を超越するSIMI LAB(中編)

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ーリリックはどんなシチュエーションで書いていますか? 

MARIA「今までのやつは寝る前ですかね。暗いし、すごく集中できるから。寝る前と移動中はスイッチが入りやすい。入っちゃうと止まらなくなるんですよ。4小節くらい書けたら、1回ラップしてみて、またちょっと変えて、ラップしてというのを繰り返している。フロウ重視なんですよ。しかも一定のフロウではなく、起伏が激しいのが好きで。伝えたいことというよりは、迫っている感じが伝わればいいかなって」

USOWA「俺は結構ランダムですね。ポッとワードが降りてきたらメモって、それをパズルみたいにハメていって、合う韻だったり、ワード付けしていく感じ」

ーお互いのワードでここがすごいというのは?

MARIA「USOWAはね、頭がいい。USOWA、OMSBに関しては頭の良さを感じていて。JUMAは比較的自分と近いかなと思って。内容もそれなりに考えてはいるけど、『楽しければよくない?』みたいな楽観主義的な。JUMAのやっていることは、すごくしっくりくる。DyyPRIDEは……よく分からない(笑)。変なギャングスタラップばかり聴いていて。本当にコアなところを攻めるんですよ。でもそういう意味ではDyyPRIDEは新しい自分を確立したから。それはすごいなって」

ー逆にUSOWAさんから見るMARIAさんのラップは?

USOWA「振り幅がすごいから、それはすごく魅力的だなって。自分は一定というか、アベレージを保つオーセンティックなラップなんだけど、MARIAはレイドバックしたフロウもできるし。全てを詰め込んで、チャレンジしていく感じがいいなと思う」

MARIA「うれしい~。特に“Mind Over Matter”は、言葉よりもフロウが先に浮かんで。完全にビートからインパイアされたフロウ。ラップしている中に、ちょっと歌っぽいメロディが入ったり、声にスクリューがかかったり、こうできたらってイメージしたことを全部実際にやったこと自体がチャレンジだったかな」

ー今後もそういったチャンレジはやっていきたい?

MARIA「チャレンジしていきたいし、スタイルとしてはラッパーじゃないですけど、ブーツィー・コリンズみたいなことをしていきたい。あの人のバンドのライヴを聴いていると、マジぶっ飛んでいるし、型破りで。どうやってこの音楽を生み出したんだろうと思うし、それをなんの躊躇もなくやるのがすごい。自分もどんどんファンクネスにやっていけたらいいなと思う」

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