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享年22歳。オスカー・グラントの死が、教えてくれること。

FRUITVALE


アメリカで、わずか7館の公開スタートから異例のヒットにより1063館へと拡大公開されたという話題作『フルートベール駅で』が公開中。


舞台は、アメリカ・サンフランシスコ。2009年の元旦を迎え、歓喜に沸く人々でごった返す中、「フルートべール」駅のホームで、22歳の黒人青年が警官に銃で撃たれ死亡した。その日は、母の誕生日。娘と遊び、家族とすこしケンカをし、友人と笑い合った。いつもと同じく、過ぎていくはずの日だった――。


本作は、実在の事件を元に描かれている。丸腰の彼が、なぜ射殺されなければいけなかったのか。彼が事件に巻き込まれる前の“人生最後の日”を描いた本作は、ニュースを見ているだけではわからない、一人の人間の非業の死と、かけがえのない日常を描く。


“射殺される”というシチュエーションはないながらも、突然の死は、誰にでも起こりうる話。本作を通して気付かされるのは、たったひとつの命と、なにげない日々の尊さ。毎日がめまぐるしく過ぎていく人にこそ、ふと立ち止まって考えるきっかけを与えてくれる大切な一本になるはず。


フルートベール駅で
監督・脚本:ライアン・クーグラー
出演:マイケル・B・ジョーダン、オクタヴィア・スペンサー
(2013年/アメリカ)
新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開中
(c) 2013 OG Project, LLC. All Rights Reserved.
http://fruitvale-movie.com

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