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パスピエが語る、未来へ向けた新たな挑戦としての原点回帰(後編)

MATATABI_メインA写_

多様な音楽性やアートとの親和性を含め、未だ実像をはかりかねる存在であるパスピエ。確信犯的にプリズムのごとくカラーを変えながらも、中軸にあるオリジナリティと卓越した先見性でもってシーンに確かな爪痕をたてる稀有な存在だ。そのパスピエがメジャー1stフルアルバム『演出家出演』から約10ヶ月というスパンで両A面シングル“MATATABISTEP/あの青と青と青”をリリース。彼らの次なる一手は、そして彼らから見たシーンの動向とは。

(中編より続き)

—この曲の歌詞はトリッキーさがほとんどないですよね。煙に巻いてないというか。

大胡田「そうですね。いままでいろんな曖昧なニュアンスのある歌詞を書いてきて、こういう壮大な感じの歌詞にはあえて触れてこなかったんですけど」

—テーマをひとことで言えば「母なる海」というかね。

大胡田「ひとことで言うならまさにそういう感じですね(笑)。

テーマの大きさとパスピエらしさのバランスをとるのに四苦八苦でした。歌い方も初めてのアプローチをしているし」

—間違いなくいまだからこそ提示できる曲。

成田「そう思います。僕はいまの音楽シーンってアーティストがカテゴライズされやすい流れができてると思うんですよ。だからこそ、パスピエはカテゴライズされてはそれを破り、を繰り返さないと面白くないなと思って。それは結果的にリスナーを悩ませることにもなるかもしれないけど、その一手を打つことが2年後、3年後に繋がると信じてるんですよ。この曲は今後のバンドのための1曲でもあると思ってます」

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