—“MATATABISTEP”はイントロのシンセが鳴った瞬間に思わずちょっと吹き出してしまうくらいの高揚感があって。このいい意味で下品な音色のシンセと上質なメロディの融合、ニューウェーヴとディスコをコンテンポラリーに昇華した人力ダンスサウンドのあり方に、いまのパスピエの挑発的なモードを感じるというか。
成田「この曲はまさにイントロから作って数学的に全体を組み立てていったんですね。そこから派生したイメージがディスコサウンドで。いまのバンドシーンのなかで、4つ打ち問題ってあるじゃないですか」
—4つ打ちとどう対峙するかを示すことがひとつのアティチュードとして捉えられる側面がありますよね。
成田「そうそう。あえての4つ打ちを狙っていくのか、それともそこから外れていきますと名言するのか、ぶっちゃけその2種類だと思っていて。『8ビートをやりましたよ』ってことじゃなくて『4つ打ちを外しましたよ』という流れがあるなと思うなかで、だからこそ4つ打ちで勝負してみたかったんです」
(中編へ続く)