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多くの天才、奇才を惹きつけてやまないWarpaintの魅力に迫る(中編)

エミリー「キュアーは(笑)?」

ジェニー「それを今から言おうとしてたところ(笑)。バーナード・エドワーズなんて個人的には世界一のベーシストだと思ってるし。そこから正反対に振り切れて、PILやデペッシュ・モード、バウハウス、スージー・スーとかキュアーとか、フガジですらセクシーだと思うし。今言ったバンドの何に色気を感じるかっていったら、やっぱりベースなんだよね。ただ、今言ったバンドのベースって、レゲエとかダブの影響が強かったり、さっき言った昔のR&Bやソウルの影響も感じられて、それをポスト・パンクにインスピレーションとして取り入れてるんだよね。昔のソウルだったりR&Bを自分達の音楽に取り入れつつも、それをまったく別のオリジナルな表現にしているところがたまらなくセクシーだし、色んな音楽の魅力が同時に味わえるんだよね。自分達が目指してる音楽もそういうものなんじゃないかなあ……必ずしも一つのスタイルだけにこだわるんじゃなくてね」

―ジョシュア・トゥリーでは音楽をかけて踊ったりしてた、ってさっき話してくれましたけど、曲作りの間はどんな音楽を聴いていたんですか?

エミリー「まあ、今言ったの全部って感じ(笑)?」

ジェニー「ハハハハハ」

エミリー「でも本当にそうだし(笑)」

ジェニー「そうだね。『ロミオとジュリエット』のサウンドトラックだけ聴いてたときもあったし。ジョシュア・トゥリーにいたとき、そう言えば自分達以外の音楽で何を聴いてたか数えてたんだよね。昼間に曲を書いてレコーディングして、夜になるとだいたいいつもその日自分達がレコーディングした音を聴いて、その日作った曲のどういうところが好きで、明日もこの方向で作業を進めていいかどうか確認するのがお決まりみたいになってたし。ジョシュア・トゥリーにいたときには他人が作った曲よりもそのときに自分達が作ってた音楽に影響を受けて、それをまた次に繋げていく、みたいな感じだったんじゃないかな」

エミリー「エイフェックス・ツインとかよく聴いてたよね。一日の終わりに玄関のドアを開けて、外のポーチに出て星を眺めて……。暖かかったり風が強かったり日によってシチュエーションは違ったけど、そのとき聴いてたデモのだいたいはその場の雰囲気にぴったりだったし、そこで『あ、やっぱりこの方向でOKだよね』って確認する、みたいな、みんなで集まってリラックスしてるときに聴くのにぴったりの音楽というね。そこで聴いたときに『なんかちょっと違うかも』って思った曲は、次の日聴いてもやっぱり違ってたし。それが曲がいいかどうか判断するいいテストになってたよね」

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