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Niky Roehreke

Niky Roehreke

ニキ ローレケは日本、アメリカ、ヨーロッパを行き来しているノマドアーティスト。東京にてドイツ人の父と日本人の母の間に生まれる。ロンドンのセントラルセントマーチンのグラフィック学科を卒業後ブルックリンに移転し、イラストレーターとして仕事をはじめる。5年間のニューヨーク生活を経て、2014年にワシントン州のオーカス島に拠点を移し森の中でキャンピングカー生活をはじめて以来、自然と都会生活を行き来する旅を続けている。イラスト、テキスタイル、グラフィック、ミュージックビデオやアニメーションなど様々なフィールドで活動。ニキの手描きのイラストとコラージュは下書きせずに遭遇的に仕上がる部分へのこだわりがある。現在はアートをとおして環境問題、本来存在していた自然と人間を繋ぐ制作を進めている。
Niky is a German/Japanese artist and illustrator born and raised in Tokyo. She graduated from the Central Saint Martins College of Art&Design in London and now lives between Japan, Europe and the US west coast. Along with her work in commercial illustration, textiles and animation, Niky is cultivating more personal projects and fosters a growing interest in art as a tool for social change and peaceful activism. Art, she believes, is the most compelling means to address the urgency of our time and to engage in thoughtful reflection of the growing need for a healthy planet.
website: https://www.nikyniky.com
instagram: https://www.instagram.com/nikyroehreke/


東京。本当のエコとは?

    whale

    1週間前に東京に到着しました!

    7ヶ月ぶりの東京。

    こないだのブログの続きを書きたいところなのですが。。。

    あまりにも気になる事があってどうしても書きたくなった!のでペルーの事はまた次回という事で今日は。。。ゴミの話です。早速日本に戻ってきてまず食材のお買い物をしにいきました。

    お買い物リスト:こんにゃく、お豆腐、和菓子、にんじん

    レジに行くとこんにゃくを薄いプラスチックに入れようとするから

    「袋いらないです」

    次はお豆腐を同じくプラスチックに入れようとするから

    「大丈夫です」「えっ大丈夫ですか??」とびっくりされ、まーわかるよ、たしかにお豆腐が

    バックの中で爆発して豆腐まみれになったらた大変だもんね、でも実際ほんとにそんな事ってあるのかな???

    tofu

    と思いながら見てると次はなぜか和菓子を小さい紙袋に入れようとしてるからNO!、もちろんレジ袋もNO!で持ち歩いてるエコバックに入れてもらった。

    いやー忘れてたこの世界!

    アメリカでお買い物の経験では基本袋くれない又は「Do you need a bag today?」 と確認されてから、お客さん側が決める。日本は聞くようになったお店も出てきたけど、基本 ぼけ~っとしてたら気がつけば全部袋に入ってしまう。更にうるさく言うと、袋いらないですと 言ったらいちいち一つ一つにテープ張りまくってる時にもテープいらないですって言いたくなる。

    まーそんな事があり実家に戻ってご飯を作った後にゴミ箱みるとプラスチックが半端ない。。。

    日本人の美意識が高くて、すべてを奇麗に見せるためなんでもかんでも包むことが好きなのは わかるよ。。。でも現実はその包装は昔みたいに経木(スギかヒノキを薄くけずって作った板) など竹の皮ではなくて、プラスチック。そして気遣いで便利にしてくれるお客様サービスはたしかに素晴らしいよ。。。 でも本当に本当によく考えてみたら、ゴミを増やすのって人間、地球に対しての本当のサービスなのかな?

    という事で、気になったので調べてみました、日本のゴミの状況。。。

    簡単にまとめると:

    ・日本人一人あたりが1年間に排出するゴミの量は320kgという事で世界で1位

    2位がフランスで一人あたり180kg

    3位がドイツの140kg

    4位がアメリカで100kg

    ・日本は世界第3位のエネルギー消費国

    ・日本は世界第4位のCO2排出国 (1位アメリカ、2位中国、3位ロシア)これは日本の人口と国のサイズを他国に比べたらすごい。。。

    ・世界最大の缶飲料消費国です。年間消費400億本、ヨーロッパ全体の量よりなんと100億本も多いのです。

    shock

     

    ここで話は少し変わるけど、去年の10月&11月にインドを旅した時に10日間滞在したケララにあるアンマのアシュラム(修道院)でゴミのリサイクル施設で働く事になった時の事を思い出しました。

    まさかいつか32歳になってインドに行って、そこで訪れたアシュラムでなぜかゴミの分別の仕事をするなんて全く夢にも思ってなかった。人生っておもしろいね!

    その時に書いた1日目の日記があるんだけど、このまま載せます:

     

    11月18日のニッキ

     

    今日はじめてセヴァをした。

    セヴァ(ボランティア)というのはselfless servicen and love(無私の仕事・無私の愛)を意味する。ここのアンマのアシュラムに滞在したい場合、通常のお祈り、瞑想とかアシュラム生活以外にセヴァをする事が条件。他にもいろんなセヴァ(料理の助け、掃除、古い壁の塗り替え、パンフレット作りなど)あったけどゴミのリサイクルは昔から気になってたしやってみようと思った。

    朝7時に起きて、海沿いのリサイクルセンターに7時30分に行ったら、早速すべき事をわかりやすく説明された。アシュラム内には6カ所にゴミ箱が並んである:

    gomi

     

    という感じにゴミ箱の数がかなりあって、基本的ボランティアの人の役目はいっぱいになったゴミ箱を集めて、ひっくり返して、例えば紙ゴミ箱に紙でない物が入っていたら正しいゴミ箱に移すのと、更に普通の紙・印刷された紙・汚れた紙などと分けるとの事。

    余裕~と思ったんだけど。。。

     

    まず、紙のごみ箱をひっくり返してみた瞬間マジショック。人間のゴミの捨て方がはじめてちゃんと見えた。「紙」って大きくゴミ箱に書いてのに、紙のゴミ箱には他にあらゆる物が入ってて。。。髪の毛、お菓子、薬、腐った食べ物、汚れた物、プラスチック…まーはっきり言ってすべて!これを私は一つ残さず小さな小さなものまですべて手で分別しなきゃいけなかった。

    臭いし、ちょーほこりだらけだし、マジ汚いし。なんかすごすぎた…気持ち悪い。実際見たゴミとか匂いが気持ち悪いていうより、人間が気持ち悪い。自分が気持ち悪い。どんだけ私たちって自分勝手なんだろう?ゴミを見てなんか人間の無責任さ?捨てたものは捨ててどっかに消える、私には関係ない、どうにかなってる、っていう人間の思考がゴミから聞こえた。

    こうして私たちがみんなが捨てたゴミをすべて開けあさって、分別しまくる事をみんなは知らないんだろうなー

    8人ぐらいでやってたんだけど、平均一人でっかいゴミ箱5~8個ぐらいかな?

    とにかく、あっとういまに2-3時間がすぎて、朝ご飯の時間になったからみんなで食堂に行ったんだけどおなか空かなかった。今日の朝経験した事は一体なんだろう。このはじめての気持ちよくわからない。コーヒーだけ飲んで、部屋に戻った。一番不思議だったのは、ゴミ箱を分別しながら最高に汚かったけど、私はそのゴミを捨てた人間達に腹が立たなかった。なぜかただショックだったという事と、黙々とやらなくてはならない事をやり続けた。部屋に戻って壁にかかってる鏡を見た瞬間、自分の朝の顔を見て不思議と美しく見えた。そこで本物の美しさの秘密は無私の行いなんだと深く感じた。

     

    というような経験をしました。10日間毎朝ゴミ処理場で働いた結果

    ゴミのおかげでゴミの真逆、宝物な経験ができた事に感謝。

    最高に気持ち悪い経験して最高に気持ちがよかった。

    今の私たちの生活が豊すぎる。贅沢すぎる。いつから自分から出たゴミを捨ててそのあとの事を知らん顔できる世界になったのだろう。いつからこんなに色んな事を無視してただ自分が楽しくて、幸せである身近な事だけが重要なんだと思いながら生きていけるようになったんだろう?

    昔は自分で野菜を種から育てて、収穫して、食べて、トイレに行って、そこから肥料作って、土に混ぜて、そこにまた種をまいてってすべて体に入るものから体から出るものまで自分が責任をもって自然のリサイクルができていた時がそこまで昔ではない役150年前(江戸時代)あった。

    cycle

    本来日本人は特別な意識を持っている人間だと思う。「もったいない」という言葉は他の言語にはないくらい、日本人の精神の根っこにある気持ちだと思う。この今の消費社会がはじまったのなんてつい最近の事で第二次世界大戦後アメリカンカルチャーが日本にやってきてから。

    こんなタイミングで先週浅草にある「ボロ」展行って本当に感動した。、「もったいない」と、日本のリサイクル精神と必死に生き延びるための意志がクリエーションに繋がり最高に美しかった。これ話すとながくなるので興味のある方は:

    http://www.amusemuseum.com/exhibition/index.html 展示明日(日曜日)までだった!

    ってどんどんこんな話をするよりか、じゃーどうすればいいの??っていう話。

    私は今でも悩みまくってる。でもゴミの事とか原発の事とか、政治の事とか調べれば調べるほどきゃ~~~暗すぎる!暗すぎてなんにもできなくなる!!から、そんな事より小さな事をできる範囲でやる。そして私は今それが最高に楽しいのです!

    いくつか紹介します♥️これでかなり毎日の出るゴミが減った気がします:

    mochiaruki

    ・エコバックいつもバックに入れて、袋は絶対NO!

    ・マイ箸。 思ってる以上に便利。

    ・飲み物は絶対と言っていいほど、外で買わないなー水かお茶をステンレスのボトル

    (Klean Kanteenというやつ、最近日本でも売ってる)に入れて持ち歩いてる。

    ・マイコップ。コーヒーをカフェでオーダーする時はマグカップでカフェ内で飲むか、持ち帰りだとマイコップに入れてもらう(アメリカではマイカップに入れてもらってる人よくいるけど、日本でやると店員さん固まる時ある)

    ・手を洗った時のためのハンカチ

    ・お弁当箱(ステンレス又は木)これは主になんのためかというと:和菓子大好きな私、和菓子屋さんへ行くと大福とかをプラスチックの入れ物にいれて、それを紙で包装して奇麗にしてくれるんだけど、最近は和菓子買う日は弁当箱を持って行って、そこに入れてもらう。これもかなり和菓子屋さんのおばあちゃん固まる。でも説明したら協力してくれる!

    ouchi

    ・飲む水は大きい12リットルの温泉水を注文してる。

    ・野菜は包装されていないものをゲットするためファーマーズマーケットで買う。スーパーはバラの物を選ぶ

    ・甘いものが食べたい時は。。。一番クッキーとかお菓子を買う時のパッケージングがゴミだから、あまりにもパッケージングがすごいやつ(クッキーとかおせんべが更に中で一個ずつプラスチックに入ってるやつ)は我慢して買わない、そしてできるだけ最近はクッキー作ったり、又はお母さんに作らせたり(ありがとうママ)以外と簡単に20分ぐらいでおいしい~クッキーできちゃうの。

    ・ごめんなさい、これ汚いかもしれないけど。。。トイレをたまに流しません。世界の水不足は想像以上に深刻で(日本も含めて)今も広がり続けていて、平均1日で100リットルのきれいな水で汚物を流しています。おしっこは汚くないし(気になる人調べてみてください)流さないたんびに地球に良い事してるって気分になる。水道代も半分近くになる。良い事いっぱい!

    ・生ゴミは捨てない。コンポストにして植物の栄養になる。

    今は実家の土に生ゴミを埋めてる(これが数ヶ月で完全土に変わるのが感動)アパートの人はベランダなどでできる色んな方法があります。

    money

    ・もうしらばく買ってないけど、洋服買うとしたら古着

    ・買う前に自分で作れるかどうか確認する。今ははじめて豆乳ヨーグルトに挑戦してる。豆乳と麻炭で作れる。簡単!

    ・一石二鳥じゃなくて一石複数鳥?なお買い物をする。

    例えば

    ~ココナッツオイルではメーク落とし(おすすめ!)、デオドラント(他にもラベンダーオイルとか重曹、シェアバターなどまぜる)、歯磨き粉もココナッツオイル&麻炭、ボディークリーム、お料理

    ~石けんはドクターブロナー(http://www.drbronner.jp)体、お皿洗い、掃除、洗濯に使える、

    ~最近友達にすすめられて買った麻炭の使い法は10個ぐらいある

    というように、買うとしても長持ちするもの、直せるもの、あとは使い方がいくつもあるものを選んでる。リサイクルできるって書いてある商品だって、かなりのエネルギーとお金がかかってリサイクルされるから、本当に必要でなければ基本的「買わない」というのがベスト。

    ryokou

    ・もう3年前ぐらいから飛行機のごはん食べない。自分でフルーツ、おにぎり作って持っていく。又はよく断食タイムと思って何も食べない(そしたらなんと時差ぼけにもならないし、だるくならない事発見、そしてついた時に現地のおいしいごはんをすぐ食べるのが楽しみになる!)

    ・必ずマイカップ&箸持っていく。機内でひたすら飲み物むたんびにプラスチックのコップを捨てまくってるのがもったいなくて。調べたら平均毎日なんと100,000便の飛行機が空気を飛んでる。。。という事はどれだけの人がどれだけ飲み物のんでゴミが大量に発生してるか想像するだけで倒れそう。

    sonota

    ・去年からベジタリアン・ビーガンになった事(日本に来た時だけ魚だされたらありがたく食べるけど)これは別のブログを書けるほど長い話になるけど、今の地球温暖化の問題の原因No.1と言っていいほど、お肉(特に牛、豚)の生産が問題となっているの。

     

    今はなんでもかんでも流行になってエコとかオーガニックさえ流行になってしまって、その裏では全くオーガニックの真逆のお金が動いていたりする。

    hihi

    だから流行よりも自分が本当に好きな事、やりたい事という気持ちを常に大切にしたい。

    将来良い政治家でてこないかなー、もっとみんなゴミを気をつければいいのに、と文句を言いそうになる時に止める、それはちがう。今ここで、自分が何をして何を心で感じてそれを行動に移してるかに意識を向ける。すべてが自分からしか始まらないから。よく恋愛系で聞くけど「彼に変わってほしいと思う前にまず自分が変わらなければ」って言うのは恋愛だけじゃなくて、世界も同じ。

     時にはあ~もうアーティストじゃなくてゴミを減らす活動したほうがいいのかなと想像したりする。(まーよくある事で、和菓子屋さんに行くと弟子入りしようかなと思ったりもする)

    でも結局はそんな事より、自分が一番心からわくわくする事をして、心が満たされてたら、自然と物質的な幸せを求めなくなるんじゃないかなと思う。そして変わりたくてもすぐに変われないから、毎日少しずつ。だめだめな日、何もしなかった日があってもそれで自分をあー最低だめだ!と攻めるよりかはまず「意識」がすべてだと思う。まずそういう自分を受け入れる。

    そのためには自分のためにちゃんと時間を作ったり、大好きな人たち、家族と時間を過ごす。相手の話を心から聞く。そして自分の心の話を聞く。これが一番エコなのかなと思う。


    最強に長くなっちゃった。。。ここまで読んだ人お疲れ様でした。ありがとう〜

    lovemeallisone

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