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和菓子職人 稲葉基大

和菓子職人 稲葉基大

wagashi asobi(東京・大田区)の和菓子職人 和菓子文化のさらなる可能性を探る活動を国内外で展開しています。
著書「わがしごと」2016
I am wagashi confectioner of wagashi asobi. wagashi is traditional Japanese style sweets culture.


いろどりの時間

    梅雨

    NEOLの皆様こんにちは。東京も梅雨入りしましたが気持ちの良い天気です。

    春先に某経済新聞でwagashi asobiの商品をランキングで1位としてご紹介頂き忙しい日々を送ってまいりましたが 5月末頃から自分の時間を持てるようになってきました。
    スタッフのアーチ君と翼君に感謝です。

    というわけでミスチルのHOMEを聴きながら珍しく真面目なブログ書いてます。

    和菓子職人として世の中と関わって26年が過ぎました。色々な経験をさせてもらいながら感じたことや考えたこともこのブログで紹介できたらと思います。

    職人は技術があってナンボの職業です。職人に限らず仕事をする人は、みんな己の技術や能力を上げることに多くの時間を費やしていると思います。勉強や練習をしたり経験を積んだりすることは個人を高めるためにはある程度までは有効です。新人や若手と呼ばれている間はそれだけでも良いです。しかし、 後輩が出来たり、多少責任のある立場になるにつれ環境は変化していきます。身に着けたものを誰かに教えたり伝えたりすることで気付きや見直しがあったり責任を意識することで更に高い能力に昇華させることがあります。僕はこれが最も大切だと思っています。自分だけ出来るようになって満足している人はそれまでの価値しかないのです。入社以来続いていた、「ただ習い、覚え、身に着ければ仕事を評価してもらえる。」という時期はいつか終わります。なぜなら一人前ではない幼虫扱いなのです。終わらない人は、早く終わらせられるようにもっと努力してください。

    その先は、中堅や中核と呼ばれ、任せて貰える仕事のレベルも上がり、量も増えるばかりで、求められる成果も変わってきます。

    仕事を抱え込みすぎて上司を恨んだり、仕事をこなせない自分を責める事もあると思います。後輩にやつ当たりなんて人も…
    すごくよくあるケースです。

    こんな状況の原因は何か?
    若手としてのデキる自分に夢中で陶酔し後輩を育てて来なかったが為に、今までの自分の仕事を後輩に譲り渡す事も出来ず、ただ、ひたすらこなしきれない新しい仕事を抱え込んでいる中堅としての駄目な自分の姿です。
    仕事に追われワークライフバランスなんて言葉は消えてしまいます。

    打開策は何か?
    自分将来像を描くうえで上司の顔色やコネクションもさることながら、出来るだけ早い段階から後輩に対する人材育成の意識することで次のステージでの仕事が舞い込んでくるチャンスが増えると思います。仕事委譲の流れをつくることは組織で仕事をする上で大切な任務でもあります。デキる自分がデキ損ないになる前に自分の仕事の半分は、自分の仕事に使い、残りの半分を後輩の育成に割く様にしてみたら如何でしょうか?

    仕事以外のシーンでも良いことをしてもらったら「ありがとう!」って言って、また別の誰かに「ありがとう!」って言ってもらえるような良いことをしてあげる。そんな「良いこと」がめぐりめぐって流れを作っていくことが大切だなぁとミスチルの「彩り」聴きながら思っています。

     

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