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和菓子職人 稲葉基大

和菓子職人 稲葉基大

wagashi asobi(東京・大田区)の和菓子職人 和菓子文化のさらなる可能性を探る活動を国内外で展開しています。
著書「わがしごと」2016
I am wagashi confectioner of wagashi asobi. wagashi is traditional Japanese style sweets culture.


「仕事」と「作業」

    作業と仕事

    こんにちは。和菓子職人という人生を過ごしながら
    色々と学び考えることがあります。
    最近、考えたことが表題の言葉の意味です。

    修業時代から毎日やっている「作業」と「仕事」
    このすごく似ていますが この違いを理解できるか否かで全く違う成果を手に入れられる事を
    40歳過ぎて気が付きました。

    「作業」とは
    和菓子屋でいえば「饅頭を包む」「羊羹を切る」「接客をする」
    他の職業でいえば「電話に出る」「見積書を作る」「営業に行く」という動作です。
    作業はある程度マニュアル化され ほとんどの人が同じ動作が出来る標準化されたものが「作業」だと考えます。

    「仕事」とは
    和菓子屋でいえば「より早く饅頭を包む」「より美しく仕上げる」「お客様の気持ちを察する」
    他の職業でいえば「わかり易く説明する」「契約してもらえる提案をする」「効率と品質のバランスを調整する」という取り組みです。
    上記の様に「作業」を行う上で目的や意味を理解し 如何に頭を使い工夫し標準値以上の成果を上げる為に個人が取り組む事を「仕事」だと考えます。「仕事」が出来る人とは、同じ「作業」をしていても先を見越して段取りや効率、成果を高めることが出来るでしょう。

    日々の生活の中、繰り返される「作業」でただ時間と数をこなして一日を終わらす者と 「作業」の中で「仕事」を見出し取り組み、成果を上げる者、どちらも限られた自分の人生の同じ時間をこの「作業」に費やすのならば「仕事」が出来る自分を目指す者になりたいと思います。

    もっと早くこの事に気が付いていれば僕の人生は大きく変わっていたかもしれません。

    この春から職業に就く方やすでに活躍されている方の中にもこの事を知っているか否かで将来が大きく変わると思います。
    みんなで「仕事」が出来る人になりましょう!

    *写真「ドライフルーツの羊羹」のパッケージに使う白紐を板に巻いて・切って・結ぶ作業風景です。

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