次のメリットは病気の予防になるということ。
それは断食の効用と重なる。朝食は英語では断食を終えるを意味するbreakfastで、フランス語でも同意となる。朝食は、ちょっと考えると短い断食であると考えられているのだ。これはその通りだろうと思う。
断食をすると、臓器が休め、その本来の機能が十分に発揮できる状態を作る。また食料が絶たれると体内の蓄えが消費され、余分な栄養は除かれて、老廃物や有害な化学物質なども排泄される。また断食という小さな飢餓によって自律神経と内分泌系が刺激され、自己治癒力が高まるという。このことによって病気の予防に効果があるというのだ。
まとめると、ダイエット効果と自己治癒力の増加が期待できるということだ。これはとても現代的な感じがする。
つまり、見栄えと本質的な健康の両立。
外見の整いを、人工的なものに頼らない方向性は、ヨガやオーガニックという言葉を持ち出すべくもなく、行き渡った考えだし、健康も薬などに頼らずに、自身の治癒力を高めることで得るというのも然り。
ならば朝食抜きの健康法は試す価値があると考え、さっそくやってみた。
これまでも食事に関してはいろいろ試してきた遍歴があるので、試すことに何も躊躇はなかった。
試す前までの食事は、野菜を中心にしたもので、過食は避け、食べたいものを食べたい時に、という感じだった。アルコールも飲むし、まあ一般的なものだ。
なので、朝食を抜くという以外は、普通の食事だと考えてもらっていいと思う。
で、三週間後の感想を先に言うなら、まず便の臭いがほとんどしなくなった。これは十分に休めた胃腸が、しっかりと消化吸収できたことで、不消化で悪臭を放つ過食分がなくなったせいだろうと思われた。これは目に見える結果として特筆ものだろう。臭くない便というのは不思議なものだが、上手に消化された便とは本来そういうものらしい。
ダイエット効果については、それほどでもなかった。自分がもともと痩身ということもあると思うのだが。だが、多くの人が心配する朝食抜きは太るということもなかった。まあ一食抜くのだから、一般的にはダイエット効果を期待できると思う。
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