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藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」#15ヨガ

031904

では、ポーズなど取らずに瞑想でいいのでは?と思う向きもあると思うが、確かに瞑想でそういう感じに至れればそれでもいいはずだ。
だが、瞑想は8段階の7番目のヨガである。それなり自分を訓練してからでないと簡単ではないと思う。
私の経験からだと、気、血液、リンパ液などがポーズに因ってスムースに流れ始めることで、思考から解放され今に繋がることが容易になる気がする。つまりメンタルとフィジカルが相互に好影響を及ぼし、良い結果へ至るのだ。
ヨガをしていると、人間の特徴であり長所と思われている「思考」というものが、いかに人間を縛っているのかが実感できる。主客が逆転してしまって、思考に動かされている体と魂がいる。
とはいえ、私達はヒマラヤの山奥で霞を食べて生きているわけではない。祖先から面々と引き継がれて来た結果の現実と日々向き合って暮らしていかなくてはいけない。
だからこそ、時々は本来生きるべき今を取り戻し、心と体と、魂の健康をリセットするためのセルフチェック時間を必要としている。
ジョギングでもフラダンスでも武道でもいいのだが、フィジカルと共に今に戻れる何かを暮らしの中に1つキープしておくことは、大人のたしなみの部類に入ると思う。
そしてフィジカルには一方通行ではなく、ループがあるものがいい。もしくはループさせるといい。ヨガならば、太陽礼拝を何度も繰り返しているうちに思考が消え、自分が透明になっていくのが分かる。
自分が消えた時に、本来の自分が現れる。なんだか禅的な感じになってしまって、ヨガに申し訳ない。あ、でも禅もヨガの一つだから、いいのかな。
しかし、ループかあ。円環。まどかたまきというペンネーム、どうだろう。だめですね。何方かに差し上げます。
(つづく)

※『藤代冥砂「新月譚 ヒーリング放浪記」』は、新月の日に更新されます。
「#16」は2015年4月19日(日)アップ予定。

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