誤解の無いように付け加えておくと、病院を批判しているのではない。そこで激務に勤しんでいるスタッフの方々の苦労に対しては尊敬しているし、最新の技術で患者を快復へと導くシステムは、素晴らしいはずだ。
だが、やはり予防への意識は高めておきたい。途中を充実させたいのは勿論、終わり方をもしっかりとしたい。
綺麗に終わる。これを目標にした人生は、途中だって美しくなるにきまっている、と私は考える。身体に淀みはなく、四肢の隅々まで意識と実感が行き渡り、それに伴って心も澄んでいる状態で日々を過ごせたら、シンプルに健康であり、その状態が育む日々は豊かだと思う。
脳ドックの後の診察の結果は異常なしで、脳に張り巡った様々な太さの血管は内外とも綺麗であった。脳自体にむくみもなく、病気の前兆は見られなかった。ありがたいことである。血圧も平均よりも低めであり、心拍数も毎分50回とのこと。ゆっくり生きているようである。生物の生涯心拍数は決まっていて、象もネズミもほぼ一緒だと言われている。つまり寿命は心拍の間隔が長い者の方が、長くなるのだ。これだけで計るなら、自分の寿命は平均以上になりそうである。なおさら、終わり方は綺麗にまとめたいものだ。
そういうことになると、西洋医学だけでなく、東洋医学や伝統医療などを含めたホリスティック視点というのは、ごく当たり前に備わってしまう。さらには、予防や軽度のうちに治す方法として、セルフヒーリングというのも当然視野に入ってくる。
だが、アパレルのトレンドのごとく立ち現れては消えて行く数多の健康法も含めて、どれから手をつけていいやらという感は大方の人が持つと思う。
ここでは、どれがだめでどれが素晴らしいということは言わないが、歴史のある物を選択するのは、一つの賢さだと思う。それが万が一に迷信や思い込みであったとしても、現在も残っているということは、何かが在る。