鈴木理策写真展「知覚の感光板」が、東京・キヤノンギャラリー Sにて開催される。会期は、11月28日から2019年1月16日まで。
鈴木理策は、1963年和歌山県生まれの写真。地理的移動と時間的推移の可視化を主題に、東京から新宮のお燈祭りに至る63枚の写真をシークエンスで構成した自身初の写真集『KUMANO』(光琳社出版)を1998年に発表し、翌年には、《Osorezan》と《Izanami》のふたつのシークエンスによる『PILES OF TIME』(同)を出版し、2000年に第25回木村伊兵衛写真賞を受賞した。
生地・熊野の他、南仏のサント・ヴィクトワール山やセザンヌのアトリエ、桜、雪、花、ポートレート、水面といったさまざまな対象を撮影し続けているが、そこには写真のメディア性に対する関心と「見ること」への問題意識が貫かれている。
本展では、芸術家のあるべき姿を「知覚の感光板」と表した画家セザンヌの言葉に感銘を受けた鈴木が、かつて画家達が見たフランスや、アメリカの風景を捉え表現した作品23点を展示する。なお写真展に向け鈴木は、「今回、近代の画家たちがモチーフに選んだ土地を撮影しました。彼らが向き合った風景を訪れると、その創意を直に感じられるようでした。この旅の中で、レンズの純粋さを信頼し、写真の本性を手に入れられたらと、改めて強く感じました。」とコメントを寄せている。
鈴木理策写真展「知覚の感光板」
日時:2018年11月28日(水)~ 2019年1月16日(水)10時~17時30分
休館日:日曜日・祝日・年末年始休館(2018年12月29日~ 2019年1月6日)
会場:キヤノンギャラリー S(住所:東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー1階)
交通案内:JR 品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行品川駅より徒歩約10分
入場料:無料