LOWWではポーランドを代表する美術作家のアントニ・スタチェフスキの生誕100周年を記念して展覧会を開催。
戦間期のポーランドの20世紀前衛芸術で最も傑出した芸術家であり芸術理論家であるヴワディスワフ・ストシェミンスキに師事したアントニは、芸術作品の構造的側面と特定の情報と伝達手段としての構造に焦点を当てた作家として、20世紀のポーランドで最も著名な芸術家の一人。
今回LOWWでは、紙をメディアとして選んだ作品に焦点を当てる。1970年代に製作されたこれらの作品は、リズムの問題を探求し「視覚的なスコア」を生み出し、一見同一に見える形式の多様性を探求した結果として生まれたもの。音楽のリズムを翻訳した作品など、その後のポーランドの芸術に多大な影響を与えた貴重な作品を、生前彼の親友であり、今なおキュレーターとしてヨーロッパの展覧会などで活躍するグジェゴシュ・ムシアウ氏のキュレーションで開催する。
Antoni Starczewski Works on Paper
Curated by Grzegorz Musiał
会期:2024年5月17日(金)〜6月16日(日)
会場:LOWW(ロウ)
住所:東京都目黒区大岡山1-6-6
時間:12:00〜20:00
休廊日:水・木曜日
入場料:無料
Opening Reception Party with Grzegorz Musiał (from Poland)
2024年5月17日(金)18:00〜
予約不要、入場料無料
展覧会webページ
https://www.loww.co.jp/antoni-starczewski
Antoni Starczewski (アントニ・スタチェフスキ)
1924 – 2000.
芸術における普遍的な原則の探求において、作品の体系的かつ秩序立った性質を、創造的価値観と感情の多様性と予期せぬ形で組み合わせる事で様々な素材を用いて作品を発表し、ヨーロッパの20世紀を代表するアーティストの一人になる。
彼は、陶芸、版画、テキスタイル、インスタレーションなど、さまざまな形態で発表し、ポーランドおよび国際現代美術の歴史において重要な役割を果たした芸術家。これまでにもワルシャワ、クラクフ、ヴラツワフの国立美術館をはじめ、パリ近代美術館、テート・モダン、ヴィクトリア美術館など各国の美術館、博物館での展示及び作品の所蔵がされており、数多くの受賞歴も持っている。
1979年の東京国際版画ビエンナーレでは国際大賞を受賞。
Grzegorz Musiał(グジェゴシュ・ムシアウ)
アートキュレーター兼アート評論家
クラクフのヤゲウォ大学、ロンドン大学コートールド美術館、ライデン大学で美術史と写真理論を学ぶ。その後、ヨーロッパ初の近代美術館ウッチ美術館で学芸員として働き、1992年から2007年までウッチで自身の現代アートギャラリー「Galeria 86」を運営。
2007年から現在まで、ポズナンとヴェネツィアにあるシグナム財団の芸術監督を務める、ポーランド国内外の多くの重要な展覧会を企画、キュレーションを行い、展覧会に併せて多数の書籍も出版している。