金柑画廊にて、1月20日(土)から2月12日(月)まで、舩橋陽 ”Logue Org” が開催される。
舩橋はサキソフォンによる即興演奏の活動と舞台作品への楽曲提供や演奏参加、サウンドオブジェ作品の制作など、多岐にわたり活動している。本展では、新作を含むサウンドオブジェ作品群の展示、併せて、会期中にゲストに山𡶜直人氏(パーカッション)を迎え、ライブイベントを開催。
問わず語りに音を発する機械仕掛けのサウンドオブジェ達。彼らが音を発するための所作としての機動の様子からは、「機械」と言う言葉の持つ正確無比さや冷徹さよりも、「仕掛け」の側面から導かれる不器用さや一途さ、ひたむきさも感じられ、その愚直なる在りようから、なぜか目を離すことができない。その様子は人格を持つ存在の「独り言」のようでもあり、展示はそれらの集いの場に思える。問わず語りな独り言の集いは合唱とは程遠いが、おそらく、それが彼らの唄い方なのだろう。(舩橋陽)
舩橋は演奏活動を通して「音を取り扱う」という楽器の本質に興味を持ち、音が発生する仕組みを剥き出しにしたサウンドオブジェを制作している。仕組みが示されることで、発生する音に触れているような感覚を覚える。それが彼の制作への動機でもあるのだ。
展示タイトルである”Logue Org”は造語で、{-logue} はしばしば「話す」または「書く」を意味し、{org} は「集合体」を指す。無機質な素材が組まれて音を鳴らし、有機的な印象を醸し出す。太古の昔に無機物から有機物が生まれたように、その作品群も無機と有機の間に佇んでいるのかもしれない。
舩橋 陽 Yow Funahashi
1995年より主にサキソフォンによる演奏表現を開始。現在は即興演奏を軸に活動する。1996年以降、ダンスカンパニーなど舞台作品への楽曲提供や演奏参加で積極的に関わり、それらの作品の幾つかは、イタリア、ドイツ、ポーランド、アメリカ、韓国でも上演された。同様にファッションや書籍の展示会、映像作品のためのサウンドなども手掛けている。2012年、RONDADE より 1st album『3AM』をリリース。2008年より音楽活動と並行して、音を発する仕組みを抜き出した様なサウンドオブジェ作品、写真などを美術のフィールドで発表している。近年の活動は、西荻窪FALLでの不定期開催の二人展、個展「共鳴/作用する作動」(Gallery MADO/中央線芸術祭 2022)、個展 “Soundorganon”(3331 cafe Ubuntu/2021年)など。
https://kinkangallery.com/artists/3221/
【展示関連イベント】
“Tone Logue”
2024.2.3 Sat
Open 19:00 | Start 19:30
¥1,500(with 1drink)
Yow Funahashi – Saxophone,Sound Objects
Naoto Yamagishi – Percussion
山㟁直人 Naoto Yamagishi
ドラム、打楽器奏者。
音楽以前の音楽を探求し、日常からの音や流れから生じる“リズム・響き・間”を大きなうねりにのせ、あらゆる空間を音と共に旅をする。2011年、フランスのレンヌに移住。ヨーロッパでの音楽活動を経て2014年に帰国。これまでに国内外、ジャンルを問わず様々なアーティスト(ミュージシャン、ダンサー、詩人、写真家、書道家、華道家、画家、映像作家、僧侶など)と共演、プロジェクトを継続し、現在は日本を中心に世界で活動している。
チケット予約はKinkan Online Storeにて。https://kinkanonline.stores.jp
※ご予約の締め切り日は開催日当日まで。人数に応じて、ご予約を締め切らせていただく場合がございます。ご了承ください。
※除菌スプレーを入り口に設置し、定期的な空気の入れ替えなど実施しております。
※イベントなどの情報は、WEB、SNSなどで随時告知させていただきます。
”Logue Org” Yow Funahashi
2024.1.20 Sat – 2.12 Mon
Thu, Fri, Sat, Sun and Holidays
12:00 – 19:00
https://kinkangallery.com/exhibitions/3271/