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三次元と二次元の表現を組み合わせた、遊び心と豊かな深みを持ったメランコリックな作品。Jake Clarkによる日本初の個展『FANTASIA』を開催


 
 
GALLERY TARGETにて10月20日(金)より、Jake Clarkによる日本初の個展『FANTASIA』が開催される。
 
ジェイク・クラークはオーストラリア、メルボルンで生まれ、現在はニューヨークで活動している。幼少期、彼の叔母がアンディ・ウォーホルの作品のモデルをしていたことから、幼い頃からポップアートに触れ、芸術への親密な関係と自然な好奇心を持つようになった。絵を描く情熱を持ちながら成長したクラークは、10代でキース・ヘリングの地下鉄アートに出会い、鉛筆をスプレーに切り替える事に。その後も庭作りや陶芸などさまざまなスキルを自己学習し、それぞれの経験を時間とともに自分自身の創作に取り入れた。
クラークは画家、彫刻家、陶芸家として多くの媒体を探求しており、彼の作品は企業のロゴ、スポーツチーム、レストラン、道路標識など、私たちの周りで見られるイメージを主に描写している。黄金比を用いて作られたかのような企業のロゴは、幾度となく目にすることでただの形となり、なんの感情も沸かない無機質なものとなっていくものだが、セラミックの容器にイメージを再コンテクスト化することで、彼はこれらのシンボルを美術の領域に昇華させている。
アンディ・ウォーホルが日常のイメージを使って作品を定義し、キース・ヘリングが鮮やかな色で遊び心を持って描いたように、ジェイク・クラークは三次元と二次元の表現を組み合わせ、機械では決して再現できない遊び心と豊かな深みを持ったメランコリックな作品を制作し続けている。
 
『FANTASIA』では、クラークがアメリカのポップカルチャーとクラシックブランドをどのように解釈し、同じ解釈が日本の文化に適応されたかについての類似性を示唆している。象徴的なディズニーキャラクターやシンボルの本質はセラミック容器に認識可能な形で捉えられ、文化が私たちの周りで変化する中でも、これらの作品は物理的な制約や世代の記憶、時代を超えている。古代ギリシャの容器に倣い、クラークは古代の技法を現代文化の象徴に適応している。しばしば一時的で大量生産される企業のオブジェクトやキャラクター、しかしミッキーとミニーを容器の取っ手に配置しディズニーのイメージを散りばめることで、新しい視点でこのイメージに向き合うことを意図しているのだ。これまでに、ニューヨーク・ロサンゼルス、ドバイ、香港など世界各都市で精力的に展覧会を開催してきたClarkの作品群が日本で初披露となる本展では、日本に着想を得た作品を含む29点で構成される。いつもの見慣れたあのイメージは、彼によって再解釈されポップアートへと昇華することで、あなたの目にもきっといつもと違った映り方をするはずだ。
 
 
『FANTASIA』by Jake Clark
2023年10月20日(金) – 11月11日(土)
Open: 12:00 – 19:00
* 月曜・日曜・祭日休廊
* オープニングレセプション: 10月19日(木)18:00 – 20:00 (アーティストも在廊いたします)
 
 
GALLERY TARGET
東京都渋谷区神宮前5-9-25 1F
TEL:03-6427-3038
 
 
Jake Clark
1985年オーストラリア、メルボルン生まれ。
彫刻家、陶芸家、ペインターとして現代文化とアイコノグラフィに対する関係を探求する作品を制作している。クラークの作品は、ギリシャの壺や葬祭用の器から、デイヴィッド・ホックニーやキース・ヘリングのようなアーティストの作品に至るまで、歴史的および芸術的な言及に富んでいる。周囲の世界からインスピレーションを得て、クラークの作品は、標識、製品のブランディング、ロゴの再解釈を通じて現在の瞬間を捉えている。視覚的な情報源は、スーパーマーケット、レストランメニュー、広告、街の標識、地元の事業などに広がる。クラークの作品は国際的に広く展示されている。

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