アートプロジェクト・コレクティブ WATOWA GALLERY は、今日のポスト·インターネット社会におけるデジタル技術に関する「人間性」の問題に焦点を当て、現代における人間の多様な存在のあり方をアートにより可視化する企画展「Artificial Realityー嘘をつくホンモノ」をWATOWA GALLERY / THE BOX TOKYOにて2023年7月22日(土)から8月6日(日)まで開催。
会期 2023年7月22日(土)~ 8月6日(日)12:00 – 19:00 木曜定休
会場 WATOWA GALLERY / THE BOX TOKYO(東京都台東区今戸1丁目2-10 3F)
主催 WATOWA GALLERY(WATOWA INC.)
協力 rin art association
入場料 ドネーションチケット 500円(税込)〜
7/26(水)、8/2(水)は観覧無料。
*右記 URL からの事前予約制 https://artsticker.app/events/11686
*自身で金額を決定するドネーションシステム(ミニマム500 円から入場料を自身で決定し、それが若手アーティスト支援のためのドネーションとなるシステム。アーティスト支援と国内アートシーンの活性化を目的としたアートアワード WATOWA ART AWARD 2023 EXHIBITION に寄付される)
イベントページ:http://www.watowa.jp/news/2023/07/ArtificialReality.html
主催者より
人間は知恵を持ち始めて以降、文化や技術の進歩とともに、常に進化してきました。
そして私たちとテクノロジーの出会いは、新しい発見に触れる楽しみと未知をもたらす不安が交差しています。昨今のデジタル・テクノロジーに覆われた現代社会においては、GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)を代表とする大手IT企業が便利で豊かな世界の表象を構築しています。
そして、この社会におけるあらゆる問題の背後にはテクノロジーの影が見え隠れしています。特に最近公開されたChatGPTをはじめとするAIソフトは、多くの分野で人間の代わりを果たす傾向があり、人間としての我々はこれからどこへ行くのかが急速に問われています。私たちのテクノロジーへの信仰と熱意が、本当に美しいユートピアを築くことにつながるのでしょうか。
本展示は4人のアーティストによる写真、映像、インスタレーション作品で構成されるテクノロジー・ユートピアへの問いが投げかけられています。やんツーは先端テクノロジーが持ちうる公共性や政治性を考察しながら、西洋合理主義を基に成立された「知」の本質の再考察をテーマとした作品を展示し、他の作家たちもポスト・インターネット上で人間活動の表象の提示や監視カメラによるコントロール現象などの問題を提起します。
これらの作品を通じて、テクノロジーによって加速した社会における私たち自身のアイデンティティや「人間」としての存在のあり方を考えるきっかけとして、また、既存の認識を超えた物事との付き合い方を見出し、これからを創る人々に、テクノロジーと人間の新たな関係性を築くヒントとなることを目指します。
出展作家プロフィール/代表作品
■Miki Hirase(平瀬ミキ)
Miki Hirasei《三千年後への投写術》2021
© Miki Hirasei, courtesy of the artist
武蔵野美術大学美術学部彫刻学科卒業、情報科学芸術大学院大学[IAMAS]メディア表現専攻修了。主な展示に「第14回恵比寿映像祭」(2022年)、「差異の目」(2019年)、「エマージェンシーズ! 036《Translucent Objects》」(2018年)など。「第25回 文化庁メディア芸術祭」新人賞、「やまなしメディア芸術アワード」Y-GOLD(最優秀賞)受賞。
デジタルデバイス上での情報を見る行為に素材の特性を組み合わせることで、情報の残存性や人の見ようとする力にアプローチする作品を制作する。
WebSite:http://mikihirase.x0.com/
■yang02(やんツー)
yang02《不可視の知のためのスケッチ No.6》2019
© yang02, courtesy of the artist
Photo by Osamu Sakamoto
1984年、神奈川県生まれ。美術家。セグウェイが作品鑑賞する空間や、機械学習システムを用いたドローイングマシンなど、今日的なテクノロジーを導入した既成の動的製品、あるいは既存の情報システムに介入し、それらを転用/誤用する形で組み合わせ作品を構築する。菅野創との共同作品が文化庁メディア芸術祭アート部門にて第15回で新人賞(2012)、同じく第21回で優秀賞(2018)を受賞。2013年、新進芸術家海外研修制度でバルセロナとベルリンに滞在。近年の主な展覧会に、「六本木クロッシング2022展:往来オーライ!」(森美術館、東京)、「遠い誰か、ことのありか」(SCARTS、札幌)など。和田ながら演出による演劇作品の舞台美術や、contact Gonzoとのパフォーマンス作品など、コラボレーションも多く手掛けている。
WebSite:http://yang02.com
Instagram:@yang02(https://www.instagram.com/yang02/)
■SHINKA(羊喘兒)
SHINKA《Taming the vistas》2023
Video Installation, photo credit by artist
東京と上海を拠点とした活動しているメディア・アーティスト
2018年多摩美術⼤学⼤学院情報デザインメディアアート専攻修了、2022年同校美術研究科博⼠後期課程修了、博⼠号取得。
様々なデジタル・メソッドを使い、消費主義の分脈における、現実である巨⼤な⼈造物は、どのように計算、⽣成、配置されるのかをテーマに創作活動を⾏い、リアリティの虚構性を捕捉する。作品は、3331千代⽥アートセンター、YCC横浜創造センター、東京科学未来館、鳳甲美術館(台湾)、原美術館(重慶)、成都時代美術館、上海当代芸術博物館などにて展⽰された。⼤京都Re: Researchアーティスト・イン・レジデンシープロジェクト(2020、2021)、ATAMI ART GRANT 2023に参加。
WebSite:https://yaaaaaawn.com/
Instagram:@yaaaaawn_(https://www.instagram.com/yaaaaawn_/)
■Lin Yuhan(林煜涵)
Lin Yuhan《850nm》2022
© Lin Yuhan, courtesy of the artist
1996年中国福建省生まれ、2018年清華大学美術学部卒業、2022年東京芸術大学先端芸術表現科卒業。
その後アーティス トとして活動を始める。
「主に写真メディアによって作品を作っている。画像生成のロジック自体が「写真の本質」であると信じ、特にリアリティ、見ること、写真であることの本質性について、興味を抱いている。視覚情報を用いて、いかに大衆の関心を一定の方向に向かわせるかということが、私の制作の大きな動機となった。」
WebSite:https://www.linyuhan.work/850nm/
Instagram:@ linyh14(https://www.instagram.com/linyh14/)