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暮らしを彩るマルチプル L PACK.『陶芸家とすえの森』展








photo by koichi Tanoue


アーティストユニットL PACK.によるインスタレーション作品『陶芸家とすえの森』のマルチプルの展示が、4月27日(水)から5月14日(土)の期間、DAILY SUPPLY SSSにて開催。


L PACK.は、2007年より活動をスタートした小田桐奨と中嶋哲矢によるアーティストユニット。コーヒーを媒介とした場の創出を活動の軸として、横浜黄金町での『竜宮美術旅館』(2010~2012)を皮切りに、名古屋の『NUCO』(2016~)や、東京大田区での『SANDO BY WEMON PROJECTS』(2019~2022)など、各地でテンポラリーなスペースの運営を行っている。
『陶芸家とすえの森』は、2021年に栃木県益子町の「土祭2021」にて発表したインスタレーション作品。益子に伝わる民話や濱田庄司記念益子参考館などのリサーチを元に400点以上の陶片を制作し、「架空の陶芸家のコレクション」として会場の雑木林に展示した。陶片の制作は、彫刻家の冨井大裕、深井聡一郎、藤原彩人、保井智貴と、学芸員の石崎尚、デザイナーの小山麻子によるグループ「AGAIN-ST」に依頼。

AGAIN-STとL PACK.はこれまで、彫刻のある喫茶店『NEL MILL』(山形ビエンナーレ/2018)や、彫刻おでん屋台『LA』(2018,2019)のコラボレーション作品を発表している。


『陶芸家とすえの森』における「陶片」は、一点一点がオリジナルの形でありながら作品全体を構成する1ピース=「マルチプル」として扱われている。マルチプルは、作家の指示のもとにメーカーによって量産された芸術作品のことを示し、今回の作品では作家=L PACK. 、メーカー=AGAIN-STという関係の基に陶片が作られている。

今回の展示では陶片を購入し、所有することができる。陶片を所有し飾ることで、アート作品自体との繋がりだけでなく、益子における作陶の歴史やつくり手との繋がりを感じ続けることができるだろう。



東北芸術工科大学専任講師・小金沢智によるレビュー
https://bijutsutecho.com/magazine/review/24971
























[会期]
2022年4月27日(水)ー5月14日(土)
※日・月・火曜定休 時間12:00-18:00

[会場]
DAILY SUPPLY SSS(デイリーサプライエスエスエス)
146-0082
東京都大田区池上3-41-3 ハウスコンフォート102

L PACK.
小田桐奨と中嶋哲矢によるユニット。
共に1984年生まれ、静岡文化芸術大学空間造形学科卒。アート、デザイン、建築、民藝などの思考や技術を横断しながら、最小限の道具と現地の素材を臨機応変に組み合わせた「コーヒーのある風景」をきっかけに、まちの要素の一部となることを目指す。
2007年より活動スタート。主な活動に
「UCO/NUCO」(アッセンブリッジナゴヤ,名古屋,2015-)
「彫刻のある喫茶店NELL MILL」(山形ビエンナーレ,山形,2018)
「定吉と金兵衛」(Festival Tokyo 2018,東京,2018)
「DAILY SUPPLY SSS」(横浜–東京,2017-)
「WEMON PROJECTS」(東京,2019-)
http://www.lpack.jp/



DAILY SUPPLY SSS外観
Photo | Koichi Tanoue


[DAILY SUPPLY SSS]
アーティストユニット・L PACK.が運営する「日用品」がコンセプトのショップ/ギャラリー。 2017年に横浜でオープンし、2022年に大田区池上に移転。アーティスト自らが焙煎するコーヒー豆やドリンクメニュー、諸国のプロダクト、アート作品など「美しくて芯のある日用品」を販売する。

web: dailysupplysss.stores.jp
instagram: www.instagram.com/dailysupplysss/
facebook: www.facebook.com/search/top?q=dailysupplysss

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