写真家・山内聡美がGALLERY 360° 神宮前にて5年ぶりとなる個展を開催。今回の展示内容は自身のiPhoneのGoogle Map上で集めたスクリーンショットを用いた作品。
60点ほどのスクリーンショットをポジフィルムに現像し、映写機で投影する展示内容になる。
今回の展示に合わせて冊子も制作されている。
山内によるステイトメントは以下。
今回の作品はiPhoneの画面をスクリーンショットした画像を用いたものです。
一連の写真に収められた風景を訪れた事はありません。縁もゆかりも無い土地と言えます。
しかし、日常で利用するマップの中には常に「存在」しています。
マップにピンを落とした先には、まるで私の視点や「存在」があったかのように。
この風景写真はAIカメラを装備した車が淡々と記録した膨大なデジタルシグナルですが、その中には風景写真として成立する瞬間があり、根拠のないナラティブが再生され、そしてそれらへの共感を持つ自分もいたのです。
空中にある複数のシグナルを可視化したものが写真であるように、無作為なシグナルにも私の感情を寄せることができると。
I’ve created this work through using my iPhone, by taking screenshots of each
location sourced from Google Maps.
It features a series of landscapes that although I have never visited in person,
and probably won’t in the future, they do “exist” in my map.
When I drop the location pin, they “exist” as if they were captured by my own perspective.
These landscapes were all recorded by an AI camera-equipped vehicle, taken by
various digital signals from an enormous amount of data accumulated automatically.
Yet there’s a moment that it all forms into a perfect landscape, one from my own narrative
and nostalgia, and I am overwhelmed by emotion.
Just as photography offers a tangibility to visualize the multiple signals in the air,
our emotions go along with these random signals.
山内聡美 ARTIFICIAL SENTIMENT DRIVE 展
2022年3月10日(木)ー19日(土) 12:00 – 17:00 会期中無休
GALLERY 360° 神宮前 〒150-0001 渋谷区神宮前3-1-24 ソフトタウン青山1F
TEL : 03-5410-2350
新型コロナウイルスによる影響がまだ続く中での開催となります為、感染拡大防止として会場内の換気・消毒を徹底し、皆様に安心してご覧いただける環境作りに努めさせて頂きます。
プロフィール
1985年神奈川県生まれ。幼少期の8年間をアメリカで過ごす。2009年よりフォトグラファーとして活動開始。クライアントワークと並行して、自身の作品制作も精力的に行っている。8歳まで暮らしたアメリカ/フロリダ州の小さな町ベロ・ビーチを21年振りに訪ね、撮影した写真展 this must be the place (2014) を360°にて開催。その続編として、同じくフロリダ州にあるディーズニーワールド内に存在する、ウォルトディズニーが作った理想的なアメリカの住宅街を題材にした写真展 celebration (2015) を360°にて開催した。パームツリーをモチーフとした南洋幻想を題材にした post palm tree (2017) から約5年ぶりの個展となる。