森美術館にて新作を含む大規模回顧展「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」が開催。
アーティスト・コレクティブ(*1)、Chim↑Pom(チンポム)は、独創的なアイデアと卓越した行動力で、社会に介入し、私たちの意表を突く数々のプロジェクトを手掛けてきた。作品の主題は都市、消費主義、飽食と貧困、日本社会、原爆、震災、スター像、メディア、境界、公共性など多岐にわたり、現代社会の事象や諸問題に対するメッセージ性の強い作品でありながら、その多くにはユーモアや皮肉も感じられる。
また、コロナ禍において顕在化している、感染症や疫病患者に対する差別や偏見、汚染や境界といった社会問題について、彼らは、それらを予見するかのようにこれまでの作品のなかで取り上げています。その示唆に富む課題提起は、今、まさに考察に値するといえるだろう。
本展は、結成17周年を迎えるChim↑Pomの初期から近年までの代表作と本展のための新作を一挙に紹介する初の本格的回顧展。展示は、都市と公共性、ヒロシマ、東日本大震災などのテーマに則して構成され、作家が一貫して考察する事象を浮き彫りにしつつ、活動の全貌を検証。一方で、創意工夫に富んだダイナミックな展示構成により、作品に新たな光を当てることを試みる。
展覧会のサブタイトル「ハッピースプリング」には、長引くコロナ禍においても明るい春が来ることを望み、たとえ待ちわびた春が逆境のさなかにあっても想像力を持ち続けたい、というChim↑Pomのメッセージが込められている。
また、2022年春に開催するChim↑Pomの個展@森美術館における新アートプロジェクト「くらいんぐみゅーじあむ」もスタート。
Chim↑Pomのメンバーと同世代の子育て事情から着想を得た新プロジェクトで、展覧会会場内に託児所を開設し、より多くの子育て中の方々が気軽に美術館を訪れることを目指す。
「くらいんぐみゅーじあむ」詳細はこちら:https://motion-gallery.net/projects/moriartmuseum_chimpom_2022
*1 複数のアーティストが協働する形態
BLACK OF DEATH
Courtesy of the artist, ANOMALY and MUJIN-TO Production
「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」
【会期】2022.2.18(金)~ 5.29(日)
会期中無休
【開館時間】10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※ただし5月3日(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
【会場】森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)ほか
アクセス
【詳しくはこちら】
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/chimpom/index.html