アーティストREIによる初個展「0」が開催中。光と影が交差する廃墟のような建物に並ぶ写真作品や映像を眺めるうちに、そこが自分の内なのか外なのかわからなくなっていく。胎内にいるかのような原始的な記憶が呼び起こされるエキシビション。
作家ステイトメントは以下。
私は零という名前を与えられた。発生したのにも関わらず、零。
どんなものと掛け合わせても永遠に0。0の中に私が組み込まれている。大きな空洞によって成り立つ0は実はとてつもない吸引力があり、安易に近づくと吸い込まれてしまう。
かつて人々が写真の魔力を信じていた頃、写真に切り取られると魂が取られると信じていた。
その魂は何処へ行くのか、人々は写真家を魔術師だと信じ恐れ、魂を取られない様注意深く写真家からはなれていた。
とある一人の写真家は自分が写しとった写真の魂を集めすぎ呪いにかけられ、眼が見えなくなってしまった。自分の視力を取り戻すには今までとってきた沢山の魂を戻すしかないと知り、現存在孵化装置を制作し、自らが撮った写真のイメージを破壊し、光の状態に戻す事で再び魂を循環させる事を試みた。
魂を循環させる装置を作った写真家は再び視力を取り戻し、写真を撮る事を許された。しかしとった写真は全てまた破壊して循環させる。
こうして世界を成り立たせている。
「0」REI exhibition
【日時】2021年7月9日(金)-7月16日(金)
【時間】15:00-20:00
【場所】〒106-0044 東京都港区東麻布2丁目35−12