学生時代にカメラと出会い、現在まで自身の出身地でもある沖縄を拠点に制作活動を行う石川竜一は沖縄の風景やそこに住む人々のありのままの一瞬を、独自の視点でポートレートやスナップとして切り取り、それらが収載された写真集『絶景のポリフォニー』と『okinawan portraits 2010-2012』 は、2014年の木村伊兵衞写真賞を受賞。
本展覧会「いのちのうちかがわ」では2016年に発表した「CAMP」に続く、山での生活の中で撮影した新作42点が展示される。
ポートレート作品から一貫して、「生」というものに向き合ってきた石川竜一。人のつくる世界とは異なる一切の厳しくも美しい自然の中で生活をしていくうちに彼は、自身と自然、内と外との境界線が曖昧になっていくと語る。そのような経験から見出された作品群は、今までの生活にあった物事の繋がりやロジックを超えたところで動く力を昇華し、新たな思考として我々に静かな衝撃を与えるだろう。
展示会場では新作の写真集「いのちのうちがわ」の先行販売をはじめ、作家によるエキシビジョンツアーも開催予定。
生活をはじめ、アートに限らずどの分野においても、デジタル化が先行する時代に、これほどまでに真直ぐにいのちと向き合った作品を、渋谷という都市の中心で見ることができるのはまたとない貴重な機会になるだろう。
石川竜一「いのちのうちがわ」
会場:SAI
住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10
RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
会期:2021年3月20日(土) – 4月18日(日)
時間:11:00 – 20:00 (無休)
※緊急事態宣言発令にあたって営業時間変更の可能性あり
協力:赤々舎