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グレゴール・シュナイダーの個展 ひとつの家に閉ざされたドイツの「暗闇」を探求


グレゴール・シュナイダー SUPPE AUSLÖFFELN 2014 life action, Odenkirchener Str. 202, Rheydt, Germany (C) Gregor Schneider / VG Bild-Kunst Bonn, courtesy WAKO WORKS OF ART


グレゴール・シュナイダーの個展「SUPPE AUSLÖFFELN けりを付ける(スープを飲み干す)」が、東京・六本木ワコウ・ワークス・オブ・アートにて開催中。会期は、9月25日から11月9日。


ドイツ出身の作家、グレゴール・シュナイダー。1969年ドイツに生まれ、12歳で制作を開始して以来、家や部屋を改変し、時空の接続や断絶を想起させるインスタレーションを手がけてきた。2001年の第49回ヴェネチア・ビエンナーレではドイツ館代表に選出され、《死の家》で、史上最年少で金獅子賞を受賞。今年は日本でも「瀬戸内国際芸術祭2019」「アート・プロジェクト KOBE 2019:TRANS-」の2つの国際展に参加している。


本展では、ナチス・ドイツの国民啓蒙宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスが実際に暮らした家で2014年にシュナイダーが行ったプロジェクトを、立体や映像作品によるインスタレーションで紹介する。


同プロジェクトは、自身の出生地の近くに現存することを知ったシュナイダーが家を買い取り、家財や目録を調べ上げた後、建物の内部を破壊し、残骸を廃棄するまでを一連の流れとするもの。


戦後から約75年間、その歴史が公になることはほとんどないまま存在してきたひとつの家。シュナイダーはその空間に、閉ざされた歴史観や言論、慣習、制度といった「暗闇」を探求する。人々が抱く恐怖や好奇心に分け入りながら、戦争や地域性の問題を扱うシュナイダーの堅強な眼差しを垣間見ることができるだろう。


グレゴール・シュナイダー
SUPPE AUSLÖFFELN けりを付ける(スープを飲み干す)
会期:2019年9月25日〜11月9日
会場:ワコウ・ワークス・オブ・アート
住所:東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル3F
電話番号:03-6447-1820
開館時間:11:00〜19:00
休館日:日、月、祝

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