年は明け、新春の挨拶も去年の出来事のように遠ざかり始めたが、春とは名ばかりの近日の寒さは、例年通りに、これからまだまだ増すのだろう。
私が住む沖縄でも、冬はやはり冬で、しっかりと寒い。気温こそ10℃を下回ることはあまり無いが、冬の大海原に船で出ている時に受ける北風のような冷風が冬じゅう続くので、体感はしっかり実際の気温マイナス5℃になる。
南国の島とはいえ、冬はちゃんとあるのだ。東京からの観光客が沖縄の方が寒いと漏らすこともあるくらいだ。南国だと油断した毛穴が、那覇空港から外に出た途端に慌てて閉じようとする様が目に浮かぶようである。
程度の差はあるが、日本全国冬の寒さを共有している中で、冷え切った身体について、しっかりと考えてみるのには良い機会だとしたい。
「冷えとり」については既に知れ渡っているのではないか。
少なくとも健康法や、ヒーリングに意識が向いている層には広く知られているものだと思う。服部みれいさんの紹介なども後押しとなって、私の周囲の人たちも実践している人が見受けられる。
内容は、そのままずばり「冷え」を取るわけだが、詳しくは知らなかった。天然素材の靴下を何重にもして履き、とにかく足元を冷やさないように注意している、というくらいの知識しかなかったので、いつの間にか家にあった、「これが本当の『冷えとり』手引書」(PHP研究所 進藤義晴・幸恵著)をまずは読んでみた。
五行説などの東洋医学の考えをベースにしながら、冷えを万病の元だとし、すなわち冷えをとることで排毒すれば、心身ともに健康を取り戻すというのが本筋である。
冷えをとるための実践法としては、足元を重点的に下半身をとにかく冷やさないことを提唱している。これは言わば、入浴時の半身浴を常態化する試みであり、上半身の体温に対してマイナス5℃という下半身(知らなかった!)を温めることによって、上半身と下半身との体温差を無くし、これによって血液と気の流れを良くし、自然治癒力や自己調整機能が高め、排毒を促進させるということだ。
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