今年2月にリリースした2ndアルバム『君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』は、全米・全英チャートで堂々の1位を獲得。ロック・バンド不在と呼ばれて久しい現代のヒットチャートにおいて鮮やかな存在感を示したマンチェスター出身の4人組、The 1975。日本においても、ポップかつアート・センスにあふれた世界観で人気に。今年のサマソニではフェスのフィナーレとして観客を熱狂させた彼ら。そのステージ前に、彼らが見せた素顔とは?
──今年は年始の単独公演もあり、二度目の来日ですね。日本の印象は?
マシュー・ヒーリー(Vo&G、以下 マシュー)「大好きな国だよ。沢山ライヴが出来て嬉しいよ」
──2月に発売されたアルバムは、全米・全英で1位を獲得しました。
ロス・マクドナルド(B、以下ロス)「アルバムに対する皆からの反応は素晴らしいし、自分たちがやりたいことが出来る、それでもって何かを達成出来るというのを証明出来たと思うね」
──世界中からさまざまな反響があったと思うけど、そのことで最新アルバムに対する考え方に変化はあった?
アダム・ハン(G、以下アダム)「前作でやったすべてのことが、今回のアルバムではより濃くなっているんだ。自分たちが信じることだけをやるっていうのは今回も変わってないよ」
ジョージ・ダニエル(Dr、以下ジョージ)「そういったアプローチで成功できているのはすごく幸運だと思う。アルバムは長いし、それがどう受け入れられるか見当もつかなかったけど、今のところパーフェクトだね」
──このアルバムはとてもポップでダンサブルですね。
マシュー「僕たちは、ポップ・ミュージックにおいてクリエイティヴになりたいんだ。良いポップ・ミュージックは人々をダンスさせるし、様々な感情を呼び起こす。そういったポップ・ミュージックのフォームを自分たちの音楽で追求したかったんだ。だからこのアルバムはアンビエントだし、ダンサブルだし、ポップ・ミュージックの全ての効果が詰まっているのさ」
──1980年代のサウンドからも影響があるように思います。
マシュー「僕たちは80年代の音楽を聴いて育った人間だから、自然に影響が出てくるんだ。このアルバムで表現したかったのは、あの時代がはらんでいたポップでグラマラスなムードだった」
ジョージ「でも、作るにあたって80年代風アルバムにしようという意識はなかった。やっていくうちに自然にそうなった、って感じなんだよ」
アダム「うん。バンドにはもともと80年代な雰囲気があって、それが今回はたまたま強調されただけって感じ」