北欧のエレクトロユニット、ロイクソップが4年の月日を経て最新アルバム『THE INEVITABLE END』をリリース。今作でもってアルバム・
(前編より続き)
ーーでは”スカルズ”はいかがでしょうか?
ロイクソップ「”スカルズ”には、音声合成とヴォコーダーの両方が使われている。音声合成とヴォコーダーを一緒に使うのはとても刺激的だ。知らない人のために説明すると、ヴォコーダーは自分の声を使ってそれを加工する。音声合成はコンピューターに言葉を発声してもらうことだ。日本ではボーカロイドを使ったアーティストが人気だと思う。僕の認識が間違っていなければ、アーティストたちはバーチャルで、音声合成が使われている。僕たちはそれをポップ感覚、ポップな美学観点から駆使するから、”スカルズ”の音声合成は日本のボーカロイドよりもずっと奇妙だ」
―オートチューンではないのですね?
ロイクソップ「全然違う。ヴォコーダーを使うことと、チューニングを使うことは全く別のことだ。チューニングはアーティストの声をパソコンで修正して完璧にすることだ。そうすることによって、アーティストが音に合わせて歌っているように聴こえる。この効果が過剰に出されると、ヴォコーダーを使用したような響きになる。ヴォコーダーは音声信号を完全に分解し、シンセサイザーの信号と融合させる。チューニングは人が歌っていないと出来ないが、ヴォコーダーは話し言葉を使って歌に変換させることができる。ヴォコーダーを使う方がメロディの自由が効くが、ヴォコーダーの方が、よりコンピューターっぽい響きになる。だが、僕たちは、ヴォコーダーを使っても、歌詞と感情をちゃんと表現できるところまで到達したと思う」