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身体像の可能態を思索するアルゴリズミック・ファッションデザイナー、佐野虎太郎による探究が2日間限定で一般公開




新宿のWHITEHOUSEにて佐野虎太郎によるゲリラエキシビション『GOLEM DRAPE ENGINE』が開催。


1998年生まれの佐野虎太郎は、コンピュータの計算能力を応用した新しい衣服の設計手法を研究開発する傍ら、慶應義塾大学環境情報学部在学中にSynflux株式会社を創業。先端的なテクノロジーを活用し、「惑星のためのファッション」を目指すスペキュラティヴデザインラボラトリーとして、持続可能なファッションのシステムデザインに取り組んでいる。

本展では、LLM(大規模言語モデル)を用いてファッションデザインの新たなシルエットを追求する佐野の探究を、2日間限定で一般公開。情報環境の中で身体と美の観念を再定義し、生成プロセスそのものをファッションデザインとして提示しようとするこの試みは、ファッションデザインのプロセスそのものをラディカルに問い直し、身体をハイブリッドな存在として拡張する実践の場となるだろう。
会期中には、人工生命・生成AIを扱う若手リサーチャー、技術開発を扱うファッションデザイナーとの全2部構成のトークイベントも開催。

展示詳細
『GOLEM DRAPE ENGINE』は、ファッションデザインにおける新たな身体の理想像を追求する試み。人類はこれまでコルセットや纏足をはじめとして、身体の機能性を犠牲にしてでも美を追求してきた。現代でも、衣服は身体のシルエットを形成する重要な要素である。
本制作では、デザイナーやクチュリエの手仕事によって生み出され、デザイナーの感覚と技術に裏打ちされた唯一性の神話によって物語られてきたファッションデザインのデザインプロセスを解体し、LLM(大規模言語モデル)を用いて、離散化された言語とデータの海から新たな身体像を生成する。
LLMが生み出す夢想的な意味空間から抽出された身体は、半身体/半彫刻的、そして半衣服的な存在として具現化される。



トークイベント

・第一部(17:00-18:30):キョウダカンジ(AIファッションデザイナー)+吉田崇英(池上高志研究室)+佐野虎太郎+原ちけい
・第二部(19:00-20:30):大坪岳人(株式会社 ゴールドウイン ニュートラルワークス事業部長)+川崎和也(Synflux CEO)+長見佳祐(HATRA)+佐野虎太郎+原ちけい


『GOLEM DRAPE ENGINE』
会期:2024年12月20日(金)〜12月21日(土)
時間:12:00~21:00
会場:WHITEHOUSE(新宿)
住所:〒169-0073 東京都新宿区百人町1丁目1−8
入場料:無料
https://7768697465686f757365.com/
https://www.instagram.com/whitehouse.shinjuku/
※2日目は全二部に渡るトークイベントを開催します。
 ・第一部(17:00-18:30):キョウダカンジ+吉田崇英+佐野虎太郎+原ちけい
 ・第二部(19:00-20:30):大坪岳人+川崎和也+長見佳祐+佐野虎太郎+原ちけい


出展作家:佐野虎太郎
キュレーター:原ちけい
トルソー共同制作:紀平陸
制作補助:志磨純平、榊原昌和、浅岡小百合
衣服制作協力:株式会社ワコール
映像共同制作:吉川学志
音楽:石原遼太郎
空間構成:GROUP、紀平陸
インストーラー:稲永英俊
ライティング:渡邉菜見子
グラフィックデザイナー: 奥間迅
トークゲスト:キョウダカンジ、吉田崇英、大坪岳人、長見佳祐、川崎和也
協力:WHITEHOUSE


佐野虎太郎 / Kotaro Sano
1998年生まれ。アルゴリズミック・ファッションデザイナー。Synflux株式会社 COO。慶應義塾大学環境情報学部在学中に、Synflux株式会社を創業。コンピュータの計算能力を応用した新しい衣服の設計手法を思索する研究開発を行う。
近年は、微分幾何学や進化的アルゴリズムの考え方を応用して身体や環境に最適化する衣服の設計手法の開発に注力している。主な受賞に、H&M財団グローバルチェンジアワード特別賞、Wired Creative Hack Awardなど。共編著に『サステナブル・ファッション』(学芸出版社、 2022)がある。
https://www.instagram.com/_kotaros_/

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