NeoL

開く

カウンターカルチャーへの追憶をコンセプトに、40点を超える作品を展示。ウィル・スウィーニー個展「バッドレイライン」




KOMIYAMA TOKYO Gでは、英アーティスト・Will Sweeneyの個展を開催。
「レトロフューチャー」をテーマに、過去と未来、進歩と後退が交差する世界を描き続けるウィル・スウィーニー。
サイケデリックな色合いと緻密な線で繰り広げられる物語は、80年代/90年代に作家が生まれ育った英国のカウンターカルチャーをルーツに誕生した。
「バッドレイライン」では、ウィルが10代の頃から影響を受けたカウンターカルチャーへの追憶をコンセプトに、40点を超える作品を展示する。

60年代後半から発展した音楽・ファッション・芸術におけるカウンターカルチャーは、レイブを中心とした音楽祭の中で、人々を太古のエネルギーや自然界の命と結びつけてきた。当時の思想の風潮にあるキリスト以前の時代への回帰は、ウィルが生み出す架空の文明と神々のイマジネーションの源となっている。ダブやアシッドハウスなどの音楽をはじめ、アンダーグラウンドコミックやグラフィティ、日本の妖怪や怪獣など、ジャンル・時代を超越した要素で自伝的色彩を放つ今回の展示は、新しい冒険に満ちた自由さと、ノスタルジックな久遠の物語を描いている。

また、近年確立した書道の筆による技法は、北斎などの古典的な日本の版画と、H.R Gieger のバイオメカノイドアート、エアブラシを用いた70年代のSci-Fiアートを融合させており、東京に制作の拠点をうつした作家の表現手法は、現在も進化を続けている。不確かな時代に新たな創造の点と点を繋ぐ、ウィル・スウィーニーの「裏街道」(バッドレイライン)を会場にて味わってほしい。


“土地に刻み込まれた古代のエネルギーラインを指す「レイライン」は、ポジティブなカルマと良い波動を放つ地図上の線として信じられ、人々が繋がり、別の場所へと超越的にトランスポートできる道であると言われています。私たちがいるであろう「バッドレイライン」上から想像の世界へと踏み出せば、私たちはもう一つの世界を見つけるかもしれません。”
— ウィル・スウィーニー


“Bad Ley Line”
ウィル・スウィーニー個展「バッドレイライン」

28 April – 14 May 2023

KOMIYAMA TOKYO G (東京都千代田区神田小川町3丁目20−4 1F D 第2龍名館ビル)
Closed on Tuesday and Wednesday.
Opening Hours: 12:00-18:30 *Sunday and NH 12:00-17:30



PROFILE
ロンドン出身のグラフィックアーティスト。英Royal College of Artでイラストレーションを学んだ後、ファッションブランドのテキスタイルやレコードジャケット、コミックからアニメーションまで、多岐にわたる分野で作品を制作。未知の次元に浮遊する小宇宙を、サイケデリックな色彩と緻密な線で描く。巧みな陰影で自由に描かれる架空の都市や生物は、見るものを久遠の物語へ引き込み、モチーフに秘められる生命力を感じさせる。その作風は、UndercoverやBrain Dead、Stella Mccartneyなどのファッションブランドや、The Horrors,、BECK、Oseesらのミュージシャン等、世界各地の表現者から共鳴を呼び、現在は東京にて制作活動を展開している。

RELATED

LATEST

Load more

TOPICS