6名のアーティストが参加するグループ展「遊歩する分人」が恵比寿のMA2 Galleryで開催される。1992年以降に生まれた若手の作家とキュレーターを連ねた、彫刻、絵画、写真にて構成された企画展で、出展作家は遠藤文香、大野陽生、小森紀綱、菅原玄奨、多田恋一朗、山縣瑠衣の6名。
本展示は“複雑な事象の関係性を複雑なまま引き入れようとすること”について思考する展示。わかりやすさに争うため、正しさのみが何かを救う方法ではないことを知るために、越境性の彼方で押しつぶされないために、これらの実践が複雑さから見る/知るという行為の反芻性を問う機会になることを願って開催される。
6名のアーティストの作品は、小さな事象から複雑なものごとを解釈していくように対象を観察することで不確かな存在を探る手引きになるだろう。そうした観察と作品の手触りに焦点を当て様々なパースペクティブの圏内で重ね合わせることは、微分的な差異に解釈の余地とゆらぎを与える。思考と思考が繋がることで作品同士に関係性という秩序が生まれるように、いくつかの実践もまた複雑なものを複雑なものとして捉え直すことに通ずる。
展示タイトル:「遊歩する分人」
会期:2022年12/3(土)~12/13(火) 会期中無休
時間:13:00~19:00
会場:MA2 Gallery
住所:東京都渋谷区恵比寿3-3−8
入場料:無料
キュレーション:原ちけい
出展作家:遠藤文香、大野陽生、小森紀綱、菅原玄奨、多田恋一朗、山縣瑠衣
共同企画:ArtSticker
キュレーター
原ちけい / Chikei Hara
1998年生まれ。 2021年日本大学芸術学部写真学科卒業。アート、ファッション、写真を中心にリサーチ、キュレーション、執筆活動等を行う。近年携わったキュレーション、リサーチプロジェクトに、「風の目たち」(obscura,ジョージア、2022)、「新しいエコロジーとアート」| HATRA+synflux(東京芸術大学美術館,東京,2022)、小森紀綱「不在の聖母」(Real by ArtSticker-KITTE丸の内,東京,2021)など。
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アーティスト・プロフィール
遠藤文香 / Ayaka Endo
1994年生まれ。2021年東京藝術大学美術学部デザイン科修了。主な展覧会に「The belief in Spiritual Beings」(NADiff a/p/a/r/t,東京,2022)、「Kamuy Mosir」(Real by ArtSticker-KITTE丸の内,東京,2021)、「浅間国際フォトフェスティバル2022」(長野県・バーチャル,2022)など。主な受賞に、「写真新世紀 2021」佳作(オノデラユキ選)など。
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大野陽生 / Haruki Ohno
1992年埼玉県生まれ。2017年武蔵野美術大学大学院修士課程造形研究科美術専攻彫刻コース修了。主な展示に「石工的」( WALLA,東京,2022)、「ポリフォニックなプロセス+プレッシャー」( はしっこ-武蔵野美術大学2号館2 階 彫刻学科 冨井大裕研究室)、金沢彫刻祭2019「別人」(芸宿,石川,2019)、「腕の向き、膝の位置」(gallery TOWED, 東京,2019)、「NEIGHBOR」(gallery DEN5,東京,2018)など。
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小森紀綱 / Akitsuna Komori
1997年鹿児島県生まれ 。2019年高野山専修学院得度 。 2021年武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻卒業。主な展示に「灰色の輝ける贈り物」(蔦屋書店,東京,2022 )、「VOCA展2022 現代美術の展望―新しい平面の作家たち」(上野の森美術館,東京,2022)、「生への誄詩」(GALLERY b.TOKYO,東京,2021)、「不在の聖母」(Real by ArtSticker-KITTE丸の内,東京,2021)など。パブリックコレクションに、大原美術館。
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菅原玄奨 / Gensho Sugawara
1993年東京都生まれ。2018年東京造形大学大学院造形研究科美術専攻領域修了。主な展示に、2020年個展『anonym』EUKARYOTE(東京)、2021年個展 『Superficial Sensation』FOMO(台湾・台北)、2022年『Have you ever seen a ghost?』Tokyo International Gallery(東京)など。主な受賞に、『群馬青年ビエンナーレ2017』奨励賞。
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多田恋一朗 / Koiichiro Tada
1992年東京都生まれ。2018年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻技法材料研究室修了。主な展示に「「あっち『 』こっち」」(ROPPONGI HILLS A/D GALLERY,東京,2022)、「ときめき絵画道」(HB.nezu,東京,2022)「彼岸に咲いてたゼラニウム」(TAKU SOMETANI GALLERY,東京,2022)、「ストレンジャーによろしく」(金沢市内各所,石川,2021)、「生きられた庭」(京都府立植物園,京都,2019)など。
https://www.instagram.com/tadakoiichiro/
山縣瑠衣 / Rui Yamagata
1997年長野県生まれ。2022年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。クマ財団第五期生。主な展示にANB Open Studio vol.6 (ANB Tokyo, 六本木,2022 )、「界面体」(CON_,東京,2022)、「Vintage Point」(TAV GALLERY,東京,2022)、「地表の掻き傷」(東京藝術大学大学院 修了制作展,東京,2022 )、「 ATLAS」 (JINEN GALLERY,東京,2020 )。主な受賞に、修了制作「地表の掻き傷」授賞(東京藝術大学社会連携センター賞,佐藤一郎賞)
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